米Microsoftは5月6日、「Surface Laptop 13インチ」と「Surface Pro 12インチ」を発表した。この新しいCopilot+ PCとともにWindows 11への機能追加も進めていく。
同日に「Introducing a new generation of Windows experiences」というブログ記事を公開し、Copilot+ PCとWindows 11に今後展開していく機能を紹介している。これらの新機能は今後数カ月以内に、Windows Insiders向けに順次提供される予定である。
○Copilot+ PCの新機能
設定にAIエージェントが組み込まれる。たとえば「マウスカーソルを大きくしたい」や「音声でPCを操作したい」などと自然言語で依頼すると、エージェントが適切な設定項目を提示し、ユーザーの許可があれば自動で設定を変更する。専門的な用語を知らなくても、直感的に設定のカスタマイズが可能となる。
この機能はまずSnapdragon搭載のCopilot+ PCのWindows Insidersに提供され、続いてIntelやAMDのプロセッサを搭載したデバイスのWindows Insidersにも順次拡大する予定だ。当初は英語のみ対応となる。
画面上のテキストや画像が認識され、簡単なマウス操作や「Ask Copilot」を用いてさまざまなアクションを実行できる「Click to Do」の機能が拡充される。今後、Teamsでの会議設定やチャット送信、Excelのデータから表形式への変換、Wordでの下書き作成、テキスト選択を用いた音読トレーニング(Reading Coach)などのアクションが追加される予定である。
また、Windows検索も強化され、Windowsの設定項目やMicrosoft Storeのアプリを直接検索できるようになる。写真アプリ内の検索機能も向上し、特定の写真をより迅速に見つけられるようになる。
Copilot+ PCのクリエイティブツール新機能
「フォト」Photos relight:「フォト」にダイナミックな照明コントロールを追加する。
最大3つの仮想光源を設定でき、光の向きや色を自在に調整可能。複雑なライティング調整を視覚的で直感的な操作で簡素化し、暗い写真の補正、印象的な演出や写真の見え方の改善などに活用できる。
「ペイント」 Sticker generator:テキストによる簡単な説明から、オリジナルのステッカーを生成。ドキュメントに利用したり、チャットで共有できる。
「ペイント」 Object select:キャンバス上の個々の要素が自動的に分離され、特定の要素を簡単に選択して編集可能となる。これにより、手動でトレースしたりアウトライン化する手間なく、特定の要素の移動、消去、ジェネレーティブな塗りつぶしの適用などを行える。
「Snipping Tool」Perfect screenshot:表示中の画面をAIが分析し、自動的に重要な部分をキャプチャ範囲として選択する。効率的で整ったスクリーンショット取得を支援する。また、新しいキャプチャツールとして、スクリーンショットや画像から直接テキストを抽出してコピーする「テキスト抽出」、色コードを取得する「カラーピッカー」も追加される。
○Windows 11の新体験
Copilot+ PC以外のWindows 11にもさまざまな機能追加が予定されており、今後数カ月をかけてWindows Insidersから展開していく。
まず、「スタート」メニューの刷新が計画されている。アプリのカスタマイズと整理のオプションが拡充され、「すべてのアプリ」カテゴリビューで使用頻度の高いアプリやカテゴリに基づいて自動的に並べ替えが行われる。
また、スタートメニュー内に「電話コンパニオン」が統合され、接続されたAndroidまたはiOSデバイスの情報に迅速にアクセス可能となる。
「ファイル エクスプローラー」にAIアクションが導入される。ファイルエクスプローラー内でファイルを選択して右クリックすると、コンテンツの要約や画像の編集といったアクションが提案される。ファイルを開くことなく、「ペイント」や「フォト」などの編集ツールや、Microsoft 365のCopilot機能にアクセスできるようになる。
Windowsユーザーに長年親しまれてきた「メモ帳」にもAI機能が追加される。プロンプトを用いてテキストを生成できる「書き込み」機能が搭載され、アイデア出しや下書き作成に活用できる。また、長文を要約する機能も実装される予定である。これらのほか、太字や斜体のスタイル、シンプルなリストや見出しなど、軽量な書式オプションの導入も進められている。
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