高級時計オンラインマーケットプレイスの「Chrono24(クロノ24)」は、自社のウェブサイトにおける取引データから、年齢層別に見る高級腕時計のトレンドを分析、結果を発表した。
同社が2024年に実施した調査では、Z世代の3人に1人を超える割合が高級腕時計を所有、または購入を検討していることが明らかになったと発表。
今回は、30歳未満の若年層から60歳以上の団塊世代の取引データを基に、平均以上の頻度で購入されているモデルをまとめている。
分析では、60歳以上のグループを除く4つの年齢層で、ロレックスがトップにランクイン。しかし、人気モデルは年齢層別に異なり、30歳未満では「デイトジャスト」、30歳~39歳では「サブマリーナー」、40歳~49歳では「デイトナ」、50歳~59歳では「シードゥエラー」と明確に分かれる結果となった。
一方、60歳以上の年齢層では、オートオルロジュリーを象徴するパテック フィリップ「カラトラバ」が最も人気なモデルとしてランクインした。60歳以上のグループでは、他にパテック フィリップが2モデルランクインしており、高価格帯モデルが人気な傾向にある。多様な経験を積んだシニア世代にとっては、伝統的なマニュファクチュールが持つプレステージ性に価値を見出していると分析できる。
年代別に人気が高いブランドを見ていくと、若い世代ほどロレックスが人気であることが判明。30歳未満と30歳~39歳ではトップ5のうち3モデル、40歳~49歳と50歳~59歳では2モデルがロレックスという結果に。これに対し、60歳以上では「スカイドゥエラー」の1モデルのみであった。
また、最も幅広いブランドがランクインしたのが40~49歳で、ブライトリング「スーパーオーシャン」、ヴァシュロン・コンスタンタン「オーヴァーシーズ」、IWC「パイロット・ウォッチ」などが上位に選ばれた。比較的手に取りやすいエントリーモデルを購入していた若者が、年齢を重ねて一人ひとりの個性を表現するブランドを選ぶようになっていることが推測される。
今回の人気調査に関して、同社でブランドエンゲージメント部門責任者を務めるバラシュ・フェレンツィ氏は、「高級時計を選ぶ際に、個人の好みやライフスタイル、購買行動が、ライフステージといかに密接に結びついているかを示している」とコメントした。
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