監督・三池崇史、主演・綾野剛の映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』(2025年6月27日公開 配給:東映)の本編映像の一部が公開となり、併せて場面写真が新たに3点到着した。
本作は、第6回新潮ドキュメント賞を受賞した福田ますみのルポルタージュ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』を原作とし、三池崇史監督が映画化。
今回公開された映像は、左右に二分割された画面から始まり、土砂降りの中、傘も持たずに氷室家のある高級マンションのエントランスへと歩いていく薮下の後ろ姿が映し出されている。その後、シーンは律子目線の【氷室律子の供述】と薮下目線の【薮下誠一の供述】へと続き、それぞれで状況が一変する。
律子の目に映る薮下の振る舞いは横柄で傲慢。穏やかな口調ではあるが、拓翔への憎悪すら感じさせる言動のち、突然、机を叩き律子を困惑させる。
対して、薮下目線の供述では、雨に濡れた薮下を無表情で迎え入れる律子の姿が捉えられ、冷蔵庫を激しく閉めたりする瞬間など端々に圧の強さを窺わせるカットが続く。
律子は、自身も小学生まで過ごしたというアメリカの教育について延々と語り続けるのだが、このシーンについて綾野は、「『アー、ブゥ、クゥッ、ドゥ(※ABCDの発音)』って言い始めた時、凍るんですよこのシーン。全体の空気が一瞬で凍るんです」と打ち明けた。また、「テストの時にとてつもない緊張と高揚が連鎖した。柴咲さんから出ている律子さんのムードを受け取れたので、あの薮下が生まれてきました」とも述懐しているが、一方で、「すごく自由にやらせてもらった」「二人の世界に入っている」とも語っている。三池は、撮影直後、ヒリヒリするような演技を見せた綾野と柴咲に対し、「二人とも狂ってる」という賛辞を送ったとのことだ。
(C)2007 福田ますみ/新潮社 (C)2025「でっちあげ」製作委員会
【編集部MEMO】
映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』のキャスト発表に際し、週刊春報の記者・鳴海三千彦を演じた亀梨和也は、「今回、再び三池組に参加することができ、とても嬉しかったです。それと同時に綾野剛くんと久しぶりに共演させていただき、非常に刺激的な現場になりました。台本を読ませていただき、人と人との関わりの難しさ、そして繋がりの素晴らしさについて深く考えさせられました。今回演じさせていただいた役は、物語の流れを大きくする重要な存在です。初めて演じる職業。僕自身も様々な思考が交差する難しい役どころでしたが、集中して取り組みました。ぜひ劇場に足を運んでいただき、なにかを感じ取って繋がって帰っていただけら嬉しく思います。
」とコメントを寄せていた。