木村文乃と田中樹(SixTONES)が21日、大阪・大阪ステーションシティシネマで行われた『連続ドラマW I, KILL』(毎週日曜 22:00~全6話 WOWOWプライム/WOWOWオンデマンド※第1話は無料放送)の舞台あいさつに出席した。

木村文乃と田中樹がダブル主演を務める同ドラマは、WOWOWと松竹・松竹京都撮影所がタッグを組んだ初の完全オリジナル大型企画。
「生きる」(I kill/斬る)をテーマに、天下分け目の戦い・関ヶ原の合戦から35年後、三代将軍・家光の時代を舞台に、崩壊した世界の中で愛する者を守るために闘うお凛(木村)と、悲しい運命を背負いながらも自分が何者なのかを知るために旅をする士郎(田中)の姿を描く。

木村は「すごく歓迎してくださって嬉しいです。私は毎回、トイレで迷うんですが、劇場の方に優しく教えていただいて、今は穏やかな気持ちでここに立っています」と人の温かさに触れたという。田中も「先ほど僕も優しくしていただきました。朝からポップコーンの匂いがすると言っていたら『ご用意します』とおっしゃってくださって、ポテトを頼みました(笑)」とオチをつけると、木村も「ポテトかい」とツッコミを入れて笑いを誘った。

同ドラマは昨秋の約2カ月間、松竹京都撮影所を中心に関西圏で撮影。撮影のエピソードについて、木村は駄菓子のせんべい『満月ポン』をあげて「関東に満月ポンはないので、食べてみたら美味しくて感動して。あまりに感動したのでXで呟いたら、本社の方がたくさん送ってくださって、満月ポンに困らない生活をしてます(笑)」と思いがけない幸運も。続けて「これから満月ポンを見るたびに、『I,KILL』の現場を思い出します。過酷だったなって(笑)」と笑顔で振り返った。一方の田中は「ライブでも来ることはありますが、関西は安くて美味しいお店が多いですよね」と好印象の様子で、チェーン店の回転寿司を例に挙げて「知ってました? あそこ美味しいんですよ」と観客に語りかけると、場内からは笑い声が。MCからお気に入りのネタを問われて「それは日によって違いますよ!」と即答するも、「中トロにいくこともあれば、赤身にする時も」とマグロがお気に入りだという。


同ドラマの後半には、木村演じるお凛と、彼女に大きな影響を与える、穂志もえか演じる桜の印象的なエピソードが描かれる。美しいススキ野原で描かれる共演シーンに触れた木村は「和歌山県、滋賀県、大阪府を股にかけて撮影しました」といい、「なかなかお天気に恵まれず、冷たい風が吹きすさぶ中で撮影したんですが、最後の大阪府能勢町の深山でいい夕焼けが出たんです」と回顧。すると服部監督も「奇跡でした」と同意していた。また、人の意識を持ったまま、化け物(群凶)になってしまう難しい役どころを演じた田中は「参考にするキャラクターがいない上に、人間ともゾンビとも言えない役どころなので難しかったですが、撮影しながら士郎が完成していきました」と明かした。

アクションや殺陣も同ドラマの見どころの1つ。木村が「女性は男性の力に敵わないので、自分より力の強い相手にどうやって勝つかと考えて、姑息に攻めていくしかなかった」と語れば、田中は「士郎は、刀の使い方を学べる環境にいなかったので、刀はこう持つべきというセオリーのようなものはなくて、全て独学なんです」と明かしつつ、「士郎にとっての刀は人を傷つけるものであり、自分を守る道具でしかないので、稽古の中では『野性的に』というワードがよく出てきました。ひたすら横に転がる稽古や投げ飛ばされても受け身をキレイに取らないなど、変わった稽古が多かったです」と振り返る。そんな2人に対して、長年数多くの時代劇を手掛けてきた服部監督は「全く正反対のアクション」としつつ、「木村さんは感情を出して動く。田中さんは、感情は表に出ないけど野性的で亜流なので、普段とは違う身体の使い方をしていて。どちらもとても疲れるし、難しいんです。そんな中でも長時間撮影していたので、おふたりの体力と精神力には脱帽でした」と話していた。
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