女優の倍賞千恵子と、木村拓哉が主演を務める映画『TOKYOタクシー』(11月21日公開)のポスタービジュアルと本編シーンの一部が公開となった。

『TOKYOタクシー』は山田洋次監督の91本目となる最新作で、2022年に公開され、スマッシュヒットを記録した『パリタクシー』の日本版リメイク。


タクシー運転手の宇佐美浩二(木村拓哉)は、高野すみれ(倍賞千恵子)を東京・柴又から、神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになったのだが、その道中で起こるさまざまな出来事、すみれに起こった過去が描かれる。

特報映像は、木村演じる浩二が、倍賞演じるすみれをタクシーに乗せたところから始まる。最初は「お客さん、行き先は?」「お伝えしたと思うけど」と、そっけない会話を交わすだけだが、後半では、すみれが「運転手さんの初恋は?お相手はどんな人?」と浩二に質問攻めにし、「覚えてませんよ、そんなの」「あらつまんない、照れてるのね!」とユーモラスな掛け合いが映し出され、タクシーの運転手と乗客という他人同士の関係から、二人がどのように心を通わせ、今後それぞれの人生にどのような影響をもたらしていくのか、期待をあおる仕上がりとなっている。

ポスタービジュアルでは、タクシーの運転席と助手席に並んで座った二人が、柔らかな 微笑みを浮かべる印象的な瞬間を捉えたものになっており。写真はカメラマン・操上和美 の撮り下ろしによるもの。また、イラストは、ダンスカンパニー・コンドルズの活動でも知られるオクダサトシ氏が手がけている。

4月にクランクアップを迎えた際には、一足先にアップした木村のもとに倍賞がサプライズで駆けつけ、山田監督も交え各々ハグ。3人の固い結束力、信頼を寄せていった様子がうかがえた。倍賞は、今回演じたすみれの役柄について「こういう役は初めてで、挑戦だった」と語り、共演の木村について「ものすごく豊かな才能をもっていらっしゃる方」「お互いに(芝居が)うまくいくとハイタッチした」と息の合った様子がうかがえるエピソードを披露。木村は、倍賞について「素敵な方、本当に愛おしい方」と相思相愛ぶりを見せながら、19年ぶりの山田組の現場についても「こんなに贅沢でハートフルな現場はめったにない」「映画を作っているという原点を感じさせてくれる」と語った。

(C)2025映画「TOKYO タクシー」製作委員会

【編集部MEMO】
原作となったフランス映画『パリタクシー』は、クリスチャン・カリオン監督作で、コメディアンのダニー・ブーン、歌手のリーヌ・ルノー共演でパリを舞台としている。こちらは、パリの中心街から12.6km離れたブリ=シュル=マルヌから、中心街の反対側にあるクルブヴォワまでの道中を描いた作品だ。
美しいパリの街並みを捉えたのは、『クレールの刺繍』『ブラックボックス:音声分析捜査』など、30本以上の映画制作に携わってきた撮影監督のピエール・コットロー。
編集部おすすめ