ソニー生命保険は5月19日、「生きがい実態調査」の結果を発表した。調査は4月1日~4日、全国10代~70代の男女1,400名(性年代均等割付)を対象にインターネットで行われた。


調査によると、生きがいを感じる瞬間が「ある」という人の割合は61.1%。10代で74.0%と最も高く、最低は40代で51.5%。全体の約6割に生きがいが「ある」ものの、残りのおよそ4割が「生きがいを実感できていない」ことが明らかに。

また、生きがいを感じる瞬間を教えてもらったところ、「美味しいものを食べているとき」(47.4%)や「旅行」(46.0%)が多かったほか、「温泉・銭湯・リラクゼーション・スパに行くとき」(25.4%)、「音楽を聴いているとき」(23.5%)、「パートナーと話すとき・連絡を取り合うとき」(23.3%)が上位に。

性年代別にみると、男性1位は「旅行」(40.1%)、女性1位は「美味しいものを食べているとき」(61.5%)で、2位以下の回答をみると、男性はパートナーとの関わりで生きがいを感じる瞬間がより上位にランクインしたのに対し、女性は推し活や子どもとの関わりが上位に。さらに、10代は「美味しいものを食べているとき」(45.9%)に次いで「推し活をしているとき」(45.3%)が高く、「SNS」(33.8%)と答えた人も3人に1人。対して、他世代では「美味しいものを食べているとき」と「旅行」が1位と2位を独占した。

続いて、複数選択式で回答する、生きがいを感じる瞬間の回答個数を集計したところ、その平均個数は8.4個と、生きがいが「ある」人は生きがいを複数持っているよう。どんな瞬間に生きがいを感じるかを聞くと、「日常の中でささやかな幸せや楽しみを感じたとき」(64.0%)や「自分が特に好きだと思えることに、熱中しているとき」(62.9%)が上位となり、具体的には「娘の成長を感じたとき」「ペットの犬猫が、すやすや寝ているのをホッとしながら見ているとき」といった家族やペットとの他愛ない日常や、推し活、趣味など、さまざまなシチュエーションが挙げられた。

また、生きがいを感じるために継続していることを聞くと、「金銭的に無理をしない」(34.7%)、「体力的に無理をしない」(28.9%)、「睡眠をしっかりとる」(26.0%)が上位に。そこで、生きがいのためにかけている費用を教えてもらったところ、年間で平均10万7,289円という結果に。生きがい活動を行う回数は年間平均153.5回となり、1年間で平均すると1週間に3回程度活動し、1回の費用は699円となった。


次に、生きがいが「ない・わからない」と答えた人は、日常の中での幸せが生きがいと気付いていない可能性があることを前提に、身近な小さな幸せとして、直近1か月以内に楽しみにしていることを聞くと、生きがいが「ある」人は92.6%、「ない・わからない」と答えた人でも82.9%が身近な楽しみを持っていることが明らかに。

また、応援しているものや人がいるかと聞くと、生きがいが「ない・わからない」と答えた人でも半数(50.6%)に“推し”がいることが判明。“推し”の内容を聞くと、「子ども」(17.4%)、「アイドル・タレント・俳優」(10.3%)、「スポーツ選手」(8.8%)が上位にあがった。

さらに、生きがいが「ない・わからない」と答えた人に、日常の中でささやかな幸せを感じているかと聞くと、81.7%が「感じている」ことが明らかに。具体的には「部活が終わったあと、部室でみんなとダラダラ話しているとき」や、「子どもと他愛もない話をしているとき」など、生きがいが「ある」人が「生きがいを感じる瞬間」と同様に、日常の何げない一コマが多数あげられた。

ここまでの調査から、生きがいが「ない・わからない」と答えた人も、生きがいが「ある」と答えた人と同様、日常のささやかな幸せを感じていることが明らかとなった。つまり、生きがいがないのではなく、それが生きがいと気付いていないだけと考えられそう。

そこで、全員に生きがいがもっとほしいかと聞くと、生きがいが「ある」人(「そう思う」30.3%、「ややそう思う」39.3%)も、「ない・わからない」人(同25.9%、41.8%)も、同様に約7割が生きがいがもっとほしいと回答。

最後に、自分自身の幸福度を10点満点で自己採点してもらったところ、全体平均は6.5点。生きがいが「ある」人は7.1点、生きがいが「ない・わからない」人は5.4点となり、日常のささやかな幸せに生きがいを見いだす人は、自身の幸福度が高いと評価していることが明らかに。身近な幸せに気付き生きがいとして認識することが、自分自身の幸福度を高めることにつながると言える結果となった。
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