ライオンは5月27日、「衣類のロングライフ化に関する調査」の結果とともに、夏のマストアイテム「白Tシャツ」の黒ずみを防ぐためのポイントを発表した。

同社によると、衣類を購入してから着なくなるまでの期間の平均は、「白Tシャツ」が3.5年、「ワイシャツ」が3.9年、「黒・紺系Tシャツ」が4.2年だという。
2024年12月に1万5,148人を対象に実施した調査では約4割が、お気に入りだったのに黄ばんだり、黒ずんだりして仕方なく部屋着などに格下げしてしまった経験のあると答えている。

衣類の洗濯頻度(着用回数に対する1回の洗濯)について調べると、洗濯の頻度が高いほど衣類は短命になることがわかった。平均寿命が短い衣類は着用回数約2回以下、「白Tシャツ」は最短の1.77回となっている。

同社によると、白Tシャツの黒ずみの原因は、繊維の奥に蓄積する皮脂汚れであるという。汚れが落ちているように見えていても、繊維の奥に目に見えないほどの皮脂汚れが残っており、この汚れにホコリなどが付くことが黒ずみの原因になるとのこと。

また、洗濯中に一度汚れが落ちたものの、他の衣類と一緒に洗うことで、他の汚れがまた付着する"再汚染"も黒ずみの原因となる。

この"再汚染"を加速させるのが、衣類などを洗濯機にぎゅうぎゅうに詰めて洗う「詰め込み洗い」。洗濯中の衣類の動きが悪くなって洗浄力が低下し、より衣類同士が絡まりやすくなるので、汚れもお互いに移り再汚染しやすくなるという。1回分の洗濯物は、洗濯機の容量の7割程度にするのが理想とのこと。

また、Tシャツの黒ずみについて、「新しく買い替えたい」と8割以上の人が考えるレベルが存在することがわかった。

この買い替えるレベルの黒ずみに至るまでの洗濯回数は、同社従来洗剤だと31回だった。しかし、「NANOX one」だと50回となり、洗濯の方法を変えなくても、洗剤を変えることで黒ずみが抑制され、衣類の寿命が大幅に向上することがわかったという。


同社お洗濯マイスター・大貫和泉氏によると、Tシャツの黒ずみを防ぐには、毎日の洗濯で黒ずみの原因となる皮脂汚れをしっかり落とし、衣類からはがれた汚れが他の衣類に付着する「再汚染」を防ぐことが大切とアドバイスしている。「特に汗をかきやすい夏は、汗や皮脂汚れが衣類にしみ込んで汗ジミや嫌な臭いの原因にもなりやすいので、高い洗浄力のある洗剤でこまめな洗濯がおすすめです」(大貫氏)。

また、洗濯頻度が高くなりそうな夏には、すすぎ1回でOKの洗剤を使うこともすすめている。すすぎ工程を減らすので、衣類の色あせやダメージも抑えることができるという。
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