俳優の中村倫也が、世界中で愛されるクレイ・アニメーションのキャラクター「ひつじのショーン」の30周年公式アンバサダー“ショーンバサダー”に就任した。ファン歴10年以上という中村にインタビューし、アンバサダー就任の喜びやショーンを好きになったきっかけなどを聞いた。


○「ひつじのショーン」30周年公式アンバサダー就任に喜び

発明家のウォレスと忠犬グルミットによる大ヒットコメディ『ウォレスとグルミット 危機一髪!』(1995年) に初登場したひつじのキャラクター・ショーン。2007年からはショーンを主人公にしたスピンオフ作品『ひつじのショーン』も放送がスタートした。

中村が『ひつじのショーン』のファンになったのは10年以上前に遡る。

「何気なくテレビを見ていたらショーンが流れていたんです。元々クレイアニメなども好きだったので、やみつきになって、DVDも買うようになりました。小さい頃に見ていた『ウォレスとグルミット』がショーンの始まりになった作品だと知った時は、『つながった!』と思いました」

大好きなキャラクターのアンバサダーのオファーに、「『お話が来てます』と聞いた次の瞬間には『やります』と答えていました」と即答したという。

「小さい頃に子供心で楽しんでいた『ウォレスとグルミット』、そして大人になって楽しんでいた『ひつじのショーン』。今、そのアンバサダーをしているというのは不思議ですね。それを広める役割を担わせてもらえるというのはシンプルにうれしいですし、光栄なことだなと思います」

そして、『ひつじのショーン』の魅力について熱弁する。

「無声アニメや無声映画がもともと好きで、言語の壁がない、だけどコミカルでハートウォーミングで、なんかいいなって幸せな気持ちになれる。あと、クレイアニメの素材の持つアナログの良さというか、すごく親近感のある味わいと、登場人物たちがそれぞれチャーミングで魅力的だなと感じます」

○ビッツァーがお気に入り「もっと困ってほしい(笑)」

特にお気に入りのキャラクターは、牧羊犬でありショーンの親友・ビッツァーとのこと。

「見れば見るほどビッツァーを応援したくなるというか、もっと困ってほしいというか(笑)。
ビッツァーが困れば困るほど話が面白くなるんです。コメディリリーフなキャラクターが見ていて好きです。だから、かわいそうだけど、ビッツァーにはもっと困ってほしいし、一生懸命奮闘してほしい(笑)。そこをショーンが知恵でさっと解決するのが『ひつじのショーン』の王道ストーリーなので」

現在、東京・渋谷の東京アニメセンターで「ひつじのショーン展 with ウォレスとグルミット」(5月16日~6月29日)が開催中。約260点の実際に撮影で使われたコンセプトアートやジオラマ、世界初公開の特別展示が楽しめる。

中村は「完成したものを鑑賞物として見ていた距離感から、それを作るに至ったものを知れるというのは、親近感が増しますし、愛情も増しますし、グッズを買って帰っていただけると、きっと帰ったら見返してみようとなる。すごく夢のような空間だと思います」と同展の魅力をアピール。

展示物の数々を音声で紹介するナビゲーターも務めており、「細かいところだったり付随する情報を、『へえ』と面白がってもらったり、そういう距離感で受け取ってもらえたら」と話していた。

■中村倫也
1986年12月24日生まれ、東京都出身。2005年に俳優デビュー。以来、数々のドラマ・映画・舞台に出演。近年では、ドラマ『Shrink―精神科医ヨワイ―』、映画『ミッシング』、『ラストマイル』、『あの人が消えた』などに出演。
その他、Prime Video『No Activity』シーズン2、『最強新コンビ決定戦 THE ゴールデンコンビ』、『ベストフレンドハウス』が配信中。また、エッセイ集『THE やんごとなき雑談』、初の料理本『THE やんごとなき雑炊』が発売中。今後の待機作として、7月期のTBS系金曜ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』、舞台『ライフ・イン・ザ・シアター』(9月より上映)などがある。
編集部おすすめ