ファーウェイ・ジャパンは5月27日、「2025年Q2新製品発表会」を開催。スマートウォッチのFITシリーズ初のフラッグシップモデル「HUAWEI WATCH FIT 4 Pro」を始め、WATCH シリーズの最新モデル「HUAWEI WATCH 5」など、4つの新製品を発表した。
発表会では、最初に「価値のあるイノベーションで生活をより豊かに、便利に」というミッションのもと、ファーウェイの研究開発について語られた。昨年は総売上げの20.8%である約1,797億人民元が研究開発に投じられ、現在までに約15万件以上の特許を取得する。
こうして開発されたウェアラブルデバイスの出荷台数は、2023年時点で約1億8,000万台以上に達し、全世界出荷量増加率は第1位を獲得。5億4,000万人以上のユーザーの生活をサポートしてきた実績があると説明された。
○本格的なアウトドアウォッチの「HUAWEI WATCH FIT 4 Pro」
そんなファーウェイの次なる革新的なスマートウォッチが「HUAWEI WATCH FIT 4 Pro」だ。ボディはアルミ合金で、ベゼル部分にはFITシリーズでは初となる宇宙航空グレードのチタン合金を採用。ディスプレイは傷つきにくい高硬度のサファイヤガラスを使用する。それらケース、ベゼル、ディスプレイを一体化させたデザインにより、全製品に比べて耐久性が大幅に向上。耐衝撃性にも優れる。
○HUAWEI WATCH FIT 4 Proのサイズと重さ
サイズ:約幅40×高さ44.5×厚み9.3mm
重さ:約30.4g(ベルト含まず)
快適な装着感も兼ね備える。ウォッチ部分は前モデルよりもさらに薄い約9.3mmで、重さは約30.4gと軽量薄型。
1.82インチと大画面のAMOLEDディスプレイは、画面占有率80%を実現。画面の最大輝度はファーウェイスマートウォッチ史上最も明るい3000nitsなので、強い日差しの下でも、文字や数値をはっきりと読み取ることができる。
中でも注目は、FITシリーズで初めて高度気圧計とHUAWEI ヒマワリ型アンテナシステムを搭載したこと。高精度に位置を測定できるようになったことで、距離精度が30%、ランニングペース精度が20%、GPSのルート精度が40%向上。プロ仕様のアウトドアウォッチとして活用できるデバイスとなった。
まず登山やトレイルランニングでは、登山ルートを「HUAWEI Health」アプリ経由で転送することで、ウォッチ上でルート確認が可能。オフラインでもカラーマップや等高線マップを表示できる。
ランニングではフォーム分析や理想的な心拍数の数値をアナウンスするなど、スマートコーチがサポート。サイクリングではオフラインナビゲーションに対応し、音声とバイブレーションでルートを通知してくれる。
そしてFITシリーズでは初めてゴルフモードに対応した。国内2,400以上、世界1万5,000以上のゴルフコースのデータを搭載。バンカーやウォーターハザードを含む詳細なマップをディスプレイに表示し、3点間距離計測機能により高い精度で距離が計測できる。グリーンまでの距離、風速や風向きなどのデータも記録し、手元でスコア記録と分析が可能になった。
また、ファーウェイ初のマリンスポーツのルート、速度、距離のトラッキングにも対応。SUP、ドラゴンボート、ラフティング、カヌー、水上バイク、ボート、セーリングの7つの種目で記録が可能になった。
ダイビングでは、40mまでのフリーダイビングに対応。水温、潜水時間、最大深度などのデータを確認できる。あらかじめ潜水可能な深度や時間を設定しておくことで、活動限界時にアラートを出し、安全にダイビングが楽しめる。
このようにプロ仕様の多種多様なスポーツに対応。発表会にはゲストとして、山と溪谷オンライン 編集長の西村 健氏、シンガーソングランナーのSUI(すい)氏、プロゴルフコーチの菅原大地氏がゲストとして登場し、実際に本機を使用した感想について次のように語った。
「HUAWEI WATCH FIT 4 Pro」はヘルスケア面でも大きく進化。
バッテリー持ちは通常使用で約10日間、ヘビーユースでも約7日間とロング。わずか60分でフル充電できるのも便利だ。
○多機能で超薄型軽量の「HUAWEI WATCH FIT 4」
同じくFITシリーズから「HUAWEI WATCH FIT 4」も登場。薄さ約9.5mm、1.82インチの大型ディスプレイを搭載したモデルで、最大輝度は2,000nits。「FIT 4 Pro」と同様に高度気圧計とHUAWEI ヒマワリ型アンテナシステムを搭載したことで、登山やスキーなど、高度計測が必要な運動データの記録にも対応し、データの精度が向上した。
○HUAWEI WATCH FIT 4のサイズと重さ
サイズ:約幅38×高さ43×厚み9.5mm
重さ:約27g(ベルト含まず)
新たに「ステッカー文字盤」が追加され、スマホで撮影した写真を文字盤の素材として使用したり、ペットや風景など、お気に入りの写真を使って自由に文字盤を作成できるようになった。
詳細かつ幅広いスポーツのトラッキングに対応し、バイタルデータの24時間モニタリングが可能。「FIT 4 Pro」と同様に最大10日間のバッテリー持ちで、ヘビーユースでも約7日間と充電切れを心配する必要がない。
○総合的なヘルスケアチェック機能初搭載の「HUAWEI WATCH 5」
WATCHシリーズの最新作「HUAWEI WATCH 5」の発表では、先進的なヘルスモニタリング機能である「HUAWEI X-TAP(エックスタップ)」や、手軽に操作できる「スマートジェスチャー」が話題を呼んだ。
○HUAWEI WATCH 5のサイズと重さ
サイズ:46mm約幅46×高さ46.7×厚み11.3mm、42mm約幅42×高さ42.6×厚み10.5mm
重さ:ブラック約63g、パープル約58g、ベージュ約51g(いずれもベルト含まず)
本機では、スマートウォッチの右側にPPG光電式センサーと、心電図に使用するECGセンサーが一体化した新センサーモジュールを搭載。
心電図、心拍数、血中酸素レベル、体表面温度、ストレスレベルをリアルタイムに測定。一定期間ウォッチを速着していることで、心拍変動(HRV)、情緒、睡眠時呼吸乱れのデータも加わり、まとめてレポートとして表示される。
ファーウェイ初となるNPUの搭載で、筋肉の微妙な動きを検知。ジェスチャーで操作できるようになった。親指と人差し指を一緒に2回タップすることで「ダブルタップ」、親指を人差し指に沿って2回スライドすることで「ダブルスライド」となり、アラームの操作ができたり、通話に応答できたりする。
デザインは近未来かつ流線型で、高級感あふれる外観。ディスプレイにはダイヤモンドの次に硬いと言われている曲面サファイヤガラスを採用し、頑丈で傷がつきにくい。46mmと42mmを用意し、カラーはブラック(316L ステンレススチールボディ)、パープル(チタン合金ボディ)、ベージュ(904L ステンレススチールボディ)の3色。いずれもフルオロエラストマーベルトだが、パープルとベージュは表面に立体織物加工が施されている。
「HUAWEI Health」アプリの新たなメンバーシップ「HUAWEI Health+」についても発表された。専用のピラティス、ヨガ、フィットネス動画、マインドフルネスコースなどのコンテンツが楽しめ「HUAWEI WATCH FIT 4 Pro」「HUAWEI WATCH FIT 4」「HUAWEI WATCH 5」の購入者は3カ月無料。
○快適な装着感とクリアな音質を提供する「HUAWEI FreeBuds 6」
最後にインナーイヤー型イヤホン「HUAWEI FreeBuds 6」が発表された。前モデルから引き継いだ優雅な水滴デザインは、人間工学に基づいたカーブで、使用中の耳への圧力を軽減。1万回以上のシミュレーションから、優れたフィット感と快適な装着感を実現する。
○HUAWEI FreeBuds 6のサイズと重さ
サイズ:充電ケース 約幅66.2×高さ49.9×厚み26.8mm、イヤホンサイズ約幅30.6×高さ18.5×厚み24mm
重さ:充電ケースのみ約40.5g、イヤホン単体約4.9g
前モデルよりも12%小型化し、さらに9%軽量化。デュアルドライバーとなり、迫力ある低音からクリアな高音(14Hz~48kHz)まで再生できる。さらに独自開発のマイクロ平面振動板ドライバーの採用で、細やかで重層的な高音域を実現。11mmデュアル・マグネット・ドライバーも構造の改良により、前モデルと比べて低音域駆動力が77%アップした。
SBC、AACに加え、LDACコーディングにも対応。ハイレゾ認証を取得し、最大990kbpsの転送速度に対応する。インナーイヤホンに対応した、アクティブノイズキャンセリングアルゴリズムも搭載し、周囲の環境に応じて適応し、快適に音が楽しめる。また最大95dBの騒がしい環境でも周囲の雑音をカット。
充電ケースに収納すると、5分間で約2.5時間の音楽再生が可能という。カラーはブラック、ホワイト、パープルの3色を用意する。
綿谷禎子 わたたにさちこ 情報誌の編集部から編集プロダクションを経てフリーランスのライターに。現在は小学館発行のビジネス情報誌「DIME」を中心に、企業のオウンドメディアや情報サイトなどで幅広く執筆。生活情報サイト「All About」のガイドも務める。自称、キャッシュレスクイーン。スマホ決済や電子マネー、クレジットカード、ポイント、通信費節約などのジャンルのほか、趣味の文具や手帳の記事も手がける。 この著者の記事一覧はこちら