斉藤由貴、麻宮サキでテイク26回「監督さんスタッフさんの表情が真っ白に」

女優の斉藤由貴が7日、東京・有楽町の丸の内 TOEIで行われた「スケバン刑事フェスティバル in さよなら 丸の内TOEI」に南野陽子、浅香唯とともに登場した。

長きにわたり親しまれてきた東京・有楽町の映画館・丸の内TOEIが、2025年7月27日をもって閉館。それに伴い、東映は閉館までの期間に「さよなら 丸の内TOEI」プロジェクトを実施している。その一環としてこの日は80年代に一大ムーブメントを巻き起こした『スケバン刑事』シリーズの特別イベント開催。歴代の"麻宮サキ"を演じた、初代・斉藤由貴、2代目・南野陽子、3代目・浅香唯が舞台あいさつに登場した。

『スケバン刑事』の初代・麻宮サキ役を演じた斉藤由貴。「本日はこのような素敵なイベントに呼んでいただけてとてもうれしいです。私自身、皆さんとご一緒にステージに立つ日が来るなんて夢にも思いませんでした。本当にワクワクしています」と南野と浅香との共演を喜んだ。『スケバン刑事』に出演した時期は異なるも、2人とはデビューが同じだったという斉藤。デビュー当時は「お互い話す機会がなくて、心を開いて自分からというのは、特に私は難しかったです」と自ら進んで話が出来なかったというが、「お互い、いい歳になってフランクに話せるようになり、歳を取るのは意外に良いことだなと思いました」と明かした。

続けて「『スケバン刑事』は大きなブームになりましたが、蓋を開けるまで一体どうなるかという感じの特殊な作品だったと思います。3人とも震えながら"ヨイショッ"と飛び込んで全力を尽くしました。初代、2代、3代と働いた時期は違いますが、共に戦った感覚があります」と振り返った。

『スケバン刑事』のオファーが来た時は「嫌でした(笑)。和田慎二さんが原作で描いていた"麻宮サキ"とビジュアルとかけ離れていたし、私は駆け出しで今売り出さなきゃと素人なりに分かっていたんですが、何だか私じゃないとモヤモヤしていました。マネージャーさんから『初めてだけど連続ドラマの主人公だから』と言われたんですけど、最初は困りましたね」と自身とは異なるキャラクターに困惑したという。

苦労した点は「もちろんヨーヨーですね。ヨーヨーで26回ワンカットでNGを出したことがあります。歩きながらヨーヨーを上げ下げして台詞を喋る。聖徳太子ではないんですよ。そのシーンでテイク26回出した記憶があり、最終的に現場の監督さんスタッフさんの表情が真っ白になっていました」と告白すると、南野は「26回NGは大丈夫って言われました。26回は伝説ですよ(笑)」と笑いを誘っていた。

和田慎二の漫画を実写ドラマ化した『スケバン刑事』(フジテレビ系)は、1985年以降、主演を変えながらシリーズ化。劇場版も上映されるなど、80年代を象徴する作品に。歴代の麻宮サキを演じた斉藤由貴、南野陽子、浅香唯にとって、キャリアの出発点ともいえる作品で、そんな彼女たちが『スケバン刑事』関連のイベントで一堂に会するのは今回が初めてとなる。