女優の浅香唯が7日、東京・有楽町の丸の内 TOEIで行われた「スケバン刑事フェスティバル in さよなら 丸の内TOEI」に斉藤由貴、南野陽子とともに登場した。

長きにわたり親しまれてきた東京・有楽町の映画館・丸の内TOEIが、2025年7月27日をもって閉館。
それに伴い、東映は閉館までの期間に「さよなら 丸の内TOEI」プロジェクトを実施している。その一環としてこの日は80年代『スケバン刑事』シリーズの特別イベント開催。歴代の“麻宮サキ”を演じた3人の女優、初代の斉藤由貴、2代目の南野陽子、3代目の浅香唯が舞台あいさつに登場した。

3代目麻宮サキ(風間唯)を演じた浅香は「私は3代目をやらせてもらい、当時大変なプレッシャーでした。そしてその方々とこうして同じ壇上に上がらせていただく日が来るというのは本当に光栄でうれしいです」と笑顔を見せ、「今日、この日を楽しみにして待ってくださった方がたくさんいらっしゃるとお聞きしましたが、私もその1人です」とこの日のイベントが楽しみだったという。

浅香は、斉藤、南野に続いて3代目の"麻宮サキ"をオーディションで勝ち取った。「南野さんが使っていた台本をオーディションで使い、私も土佐弁の意味が分からず読ませていただきましたが、出身(宮崎県)の宮崎弁が出てしまって(笑)」と失敗談も「逆にそれが監督さんプロデューサーさんの目に留まって面白かったみたいで合格しました。合格したいと思っていましたが、全く手応えはなかったので受かるとは思っていませんでした」と当時を懐かしそうに振り返った。

本作の見どころでもあったヨーヨー。「皆さんが先にやられていたのでやることは分かっていました。だからものすごく練習しましたよ」と日々の練習で何とか扱えるようになったという。その浅香は斉藤、南野とは異なり、忍者設定の"麻宮サキ"を演じた。
「動きが忍者走りとか忍法とか、撮影に入る4カ月ぐらい前から特訓して忍者の動きを勉強しました」と明かすと、隣にいた斉藤から「見てみたい」とおねだりも。続けて「揺れずにまっすぐ走るとか基本的な受け身や蹴りなどの稽古を結構やりました。私は山猿のイメージだったみたいで、山猿を楽しくやらせてもらいました」とヨーヨーだけでなく忍者的な作法も撮影前に習得したという。

また、出演中はプライベートでもヨーヨーを持参していたと告白。「子どもたちがすごく楽しみに毎回見てくれたので、撮影の時に子どもが集まってくるので常にヨーヨーはポケットにしのばせていました。スーパーに行く時も常に持っていましたよ」と明かしつつ、「声を掛けられたら"ジャジャジャーン!"って子どもたち相手にコンビニでもどこでもやれるようにしていました」とサービス精神が旺盛だったとか。そんな浅香に対して斉藤は「すごくいい人ですね」と尊敬の眼差しを向けながら、「私は自分のセリフやキャラクター設定とか自分の中に落とし込む作業が大変だったので、それで精一杯でした。だからすごく素晴らしいなと本当に思います」と褒め称えていた。

和田慎二の漫画を実写ドラマ化した『スケバン刑事』(フジテレビ系)は、1985年以降、主演を変えながらシリーズ化。劇場版も上映されるなど、80年代を象徴する作品に。歴代の麻宮サキを演じた斉藤由貴、南野陽子、浅香唯にとって、キャリアの出発点ともいえる作品で、そんな彼女たちが『スケバン刑事』関連のイベントで一堂に会するのは今回が初めてとなる。
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