ジコリカイは6月10日、「働き方と将来の不安」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は5月8日、全国の20~60代の男女500名を対象に、選択式・記述式のWEBアンケート方式にて行われた。

○キャリア中盤、人生の折り返しに陥る「ミッドライフ・クライシス」とは?

はじめに、将来の仕事について不安があるかを質問したところ、40代の78%、50代の75%が「不安を感じている」ことが明らかに。一方、20代は56%と比較的低く、キャリアの後半戦に差し掛かる中年層ほど、将来に対する不安が強くなる傾向が読み取れた。

また、定年後の生活についても聞くと、将来の仕事に対する不安と同様にキャリアの中盤を迎えた40代(86%)・50代(84%)が、定年後の生活にも強い不安を抱いていることが浮き彫りに。人生の折り返し地点に立ち、これからの働き方や生活の見通しに揺らぎを感じる、いわゆるミッドライフ・クライシスの傾向が、中年層に広がっていることがうかがえた。

なお、ミッドライフ・クライシスとは「人生の折り返し地点であり、心や体の変化が表れる中年期に、自分の人生について考え『このままでいいのか?』と迷いや葛藤、不安に襲われる心理的な状態」のことを指し、40~50代に多く見られ「第二の思春期」ともいわれている。

続いて、「今、やりたいことを仕事にできていますか?」と質問したところ、「いいえ」と回答した割合が最も高かったのは50代で半数(50%)に。仕事の安定や責任が増す一方で、本当に望む働き方を実現できていないという実感が強まりやすい時期とも言え、理想と現実のギャップに悩む人が少なくないよう。

また、「現在、転職したいと思っていますか?」と聞くと、「転職は考えていない」の割合が最も多かったのは、定年が視野に入る60代(81%)と自然な結果に。一方で、キャリアの長期化や人手不足により中年層の転職は近年増加傾向にあるものの、転職意思がない人が40代で55%、50代では63%にのぼったことから、「将来に不安がある」「やりたいことを仕事にできていない」にも関わらず、現状を変えようとはしない、転職も考えていないという中年層特有の行き詰まり感が見て取れた。
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