NTTデータ・エービックは6月11日、「NISA意向調査」の結果を発表した。調査は3月19日~24日、全国18~69歳の男女9,400名を対象にインターネットで行われた。


調査によると、NISA制度の利用経験者は前年比3.7pt増の27.2%。2024年1月以降、24.0%の人が「NISA口座を開設」しており、特に18~29歳の若年層(男性31.2%、女性35.8%)で高い割合となっている。

NISAの利用先としては「ネット証券、ネット銀行」が最も多く52.4%。次いで「地元の銀行」(14.6%)、「メガバンク」(10.6%)、「証券会社(ネット証券除く)」(10.1%)が上位に。その選定理由をみると、「取引手数料の安さ」や「オンライン申込のしやすさ」など、利便性を重視する傾向にあるよう。

また、NISA利用者の10.4%が金融機関を変更した経験が「ある」と回答し、変更先の金融機関は「ネット証券、ネット銀行」(51%)が圧倒的。理由を聞くと、「手数料などコスト面のメリットを求めた」(31.1%)、「ネット取引の操作性や利便性を希望した」(18.8%)が多く挙がった。

次に、2024年夏の株式相場が大幅下落した際の投資行動について聞いたところ、約75%が「何もしなかった」と回答。「売却した」は計7.3%、「追加で投資した」は計12.9%だった。

次に、金融経済について学んだ経験があるかと聞いたところ、NISA利用者の62.5%が「経験がある」と回答したのに対し、NISA未利用者の75.2%は「学んだ経験がない」ことが明らかに。学習手段としては、「ネットや書籍、SNSなどでの自主的な勉強」(40.7%)が圧倒的に多く、次いで「友人や家族から学んだ」(15.3%)、「金融機関のセミナーや担当者から学んだ」(12.1%)と続いた。

また、NISA未利用者にその理由を尋ねたところ、「NISAの仕組みが分からない」(14.6%)、「投資できる資金の余裕がない」(15.8%)が上位に。
NISA利用を検討するきっかけについて聞くと、「NISA制度が自分にとって役に立つと思えたら」が最多の29.6%。制度の有用性を伝える情報提供が、今後の利用促進において重要と言える結果となった。
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