フライヤーは5月30日、「2025年上半期ビジネス書ランキング」を発表。同社運営の本の要約サービス「flier」の有料会員を対象に、スマホアプリおよびウェブのアクセス数(紹介書籍の要約閲覧数)を合算したもので、集計期間は2024年12月1日~2025年5月15日。


2025年上半期の「ビジネス書月間ランキング」では、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」の受賞作でもある『頭のいい人が話す前に考えていること』が1位に輝いた。全体的に、先々の人生の時間やお金への不安、展望に注目が集まっていたコロナ禍の状況から、「いまをいかに生きるか」というところに明らかに目線が変わっていっていることがうかがえるランキングとなっている。

1位の『頭のいい人が話す前に考えていること』は、「頭の悪い伝え方だ」と思われたい人はいないビジネス現場において、「あんなスマートに言えたらな……」という共通の願望がかたちになった本として、根強い人気を誇っている。何かを伝えるためには話し方も大切だが、思考の質が高い「頭のいい人」は、話す前からその準備ができているという。わかりやすく、知性にあふれた対話ができれば、相手の信頼も得られるという、基本的でありながら見逃されがちだったこの観点について、7つの黄金法則と5つの思考法にまとめられた一冊となっている。

なお、トップ10は下記の通り。

1位:『頭のいい人が話す前に考えていること』(安達裕哉/ダイヤモンド社/2023年)
2位:『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(越川慎司/クロスメディア・パブリッシング/2024年)
3位:『部下をもったらいちばん最初に読む本』(橋本拓也/アチーブメント出版/2024年)
4位:『朝1分、人生を変える小さな習慣』(リュ・ハンビン,小笠原藤子(訳)/文響社/2025年)
5位:『上手に「説明できる人」と「できない人」の習慣』(鶴野充茂/明日香出版社/2024年)
6位:『こうやって頭のなかを言語化する。』(荒木俊哉/PHP研究所/2024年)
7位:『頭のいい説明「すぐできる」コツ』(鶴野充茂/三笠書房/2008年)
8位:『イシューからはじめよ[改訂版]』(安宅和人/英治出版/2024年)
9位:『DIE WITH ZERO』(ビル・パーキンス,児島修(訳)/ダイヤモンド社/2020年)
10位:『いつも幸せな人は、2時間の使い方の天才』(今井孝/すばる舎/2024年)

TOP10を見てみると「時間術」「習慣」「働き方やコミュニケーションのコツ」など優れた人のノウハウをわかりやすく教えてくれる書籍が多くランクインしている。タイパ時代の中、「今」をどう過ごし、どう考えて行動するのかを考える読者のニーズが反映されたランキングとなった。
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