草なぎ剛主演の映画『碁盤斬り』が、イタリア トスカーナ州のモンタルチーノで6月11日~15日まで開催された映画祭RED LINE INTERNATIONAL FILM FESTIVALにてコンペティション部門に選出され、最優秀長編作品賞を受賞した。同映画祭のオープニング作品として上映され、日本映画の選出は本作が初となる。
RED LINE INTERNATIONAL FILM FESTIVALは、2024年に始まり、国内外の最先端の映画作品が出会う場となることを目指し、映画撮影を促進し、表現と物語を伝える手段として、そして現実を深く理解し分析する手段としての価値を高めること、そして映画を通して平和と連帯のメッセージを発信する手段としての理解を深めることを目標としている映画祭です。今年の審査員長は映画『シャイン』(96年)でアカデミー主演男優賞をはじめ賞レースを総なめにしたジェフリー・ラッシュが務めた。
『碁盤斬り』の受賞理由は「この作品は、江戸時代の侍映画の伝統を忠実に体現しながら、主人公の心の奥底にある感情を探求しています。特に構図、セットデザイン、衣装、そして全体的な演出が丁寧に行われており、真の形式的技巧が発揮されています。細部、テンポ、そして雰囲気に細心の注意を払って制作された、類まれな歴史再現と言えるでしょう」とのこと。
受賞を受け、本作のメガホンをとった白石和彌監督が喜びのコメントを寄せた。
「映画祭の公式SNSで、上映されている様子を見ました。凄く美しい環境で上映してくださりとても感動しました。そして、作品賞をいただけると聞いて、本当に嬉しく思っています。この作品にとっても、映画監督個人としても、 この先映画を作っていく勇気や喜びをいただきました。本当にありがとうございます」
『碁盤斬り』は昨年にイタリアで開催されたヨーロッパ最大のアジア映画祭「ウディネ・ファーイースト映画祭」で批評家により選出されるブラック・ドラゴン賞(Black Dragon Audience Award)を受賞、3月に公開されたフランスでは220スクリーンで上映されるなど、海外でも高く評価されている。さらに、スペインの配給も決定した。
本作は、ある冤罪事件によって娘と引き裂かれた男が、武士としての誇りを賭け仇討ちに挑むリベンジ・エンタテイメント。冤罪に貶められた浪人・柳田格之進を草なぎ剛、格之進の一人娘・お絹を清原果耶が演じた。
(C)2024「碁盤斬り」製作委員会
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