俳優の横浜流星と女優の広瀬すずが、2026年公開の映画『汝、星のごとく』(藤井道人監督)でダブル主演を務めることが3日、明らかになった。

本作は、凪良ゆう氏による同名小説の映像化作品。
原作は第168回直木賞候補に名を連ねたほか、「2022 王様のブランチBOOK大賞」「Apple BOOKS 今年のベストブック」など多数の賞を受賞し、第20回本屋大賞では『流浪の月』に続く2度目の受賞という快挙を成し遂げた。シリーズ累計発行部数は100万部を超えるベストセラーで、2025年7月15日には文庫版発売も控えている。

母と2人で暮らしながら漫画家になる夢を持つ青埜櫂を演じるのは、横浜流星。櫂と出会い、大好きな刺繍を仕事にしたいと願う井上暁海を演じるのは広瀬すず。物語の舞台は、風光明媚な瀬戸内の小さな島。京都から島に転校してきた高校生・青埜櫂と、島で母親と暮らす井上暁海が出会い、惹かれ合っていく。しかしそれぞれの家庭環境や運命に翻弄されながら、ふたりは15年にわたって人生の選択を迫られることとなる。

監督は、『新聞記者』(2020年)で第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ、国内の主要映画賞を多数受賞した藤井道人氏が務める。脚本は、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』や『きのう何食べた?』『コード・ブルー』など、ヒット作を数多く手がけてきた安達奈緒子氏が担当。「『汝、星のごとく』はさまざまな愛の物語であり、全員の切実な叫びだと感じています」と強い意欲をにじませた。

また、原作者・凪良ゆう氏にとっても、主演の2人とは『流浪の月』に続いての再タッグ。凪良氏は「横浜流星さんと広瀬すずさんという、私にとって大切な存在と再びご一緒できる幸運に感謝しています」とコメント。
藤井監督や脚本家のチームにも信頼を寄せている。撮影は2025年7月より開始し、公開は2026年を予定している。

■横浜流星 コメント

コロナ禍でふと手に取った小説が凪良先生の『流浪の月』でした。繊細な心情描写、言葉の力、正しさや現代社会への問いかけ。美しさと残酷さが同居している世界観。全てに心を掴まれ、映画化に携わることができ、転機となった作品になりました。その後も一読者として楽しませて頂き、『汝、星のごとく』に出会いました。

読んだ瞬間、瀬戸内海の綺麗な景色の中に、自分が櫂として生きたいと思い、僭越ながら凪良先生、藤井監督に長々と自分の想いを伝え、快く受け取って下さいました。この作品を映画にするなら、人物や世界観を更に魅力的にさせる藤井監督しかいないですし、『流浪の月』でご一緒したすずちゃんが暁海として生きてくれる。奇跡の連続が起き、撮影が始まる前から感無量で、皆様に心から感謝しています。責任を持ってこの作品の素晴らしさを皆様に届けますのでご期待下さい。

■広瀬すず コメント

演じるのが凄く楽しみだなぁ、と思いながら本を読ませて頂きました。
何とも言えない、でも素直な愛のかたちが沢山あり、主人公2人の世界を丁寧に、優しく寄り添っていけたらいいな、と思います。そして、個人的に、いつか藤井組に参加してみたいと思っていたので、監督の現場に立てる日が来た事をとても嬉しく思います。監督と何度もやられている流星くんがいてくれるので、思いっきり頼りたいと思います。

【編集部MEMO】

藤井道人監督は、1986年8月14日生まれ。38歳。東京都出身。日本大学藝術学部映画学科を卒業後、映像制作会社「BABEL LABEL」を立ち上げ、映画・ドラマ・CMなど多岐にわたる映像作品を手がける。2019年公開の『新聞記者』で脚光を浴び、第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめとした映画賞を総なめにした。以降、『ヤクザと家族 The Family』、『余命10年』、『青春18×2 君へと続く道』など話題作を次々と発表している。
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