俳優のオダギリジョーが主演・共同プロデューサーを務める映画『夏の砂の上』(公開中)のキャストが集い、それぞれが演じたキャラクターにちなんだ質問に、マルとバツで回答していく「○×スペシャルトーク」映像が公開となった。
『夏の砂の上』は、読売文学賞の戯曲・シナリオ賞を受賞した松田正隆氏の戯曲を、玉田真也監督が映画化した作品。
物語は、息子を亡くした喪失感をきっかけに人生が止まってしまった主人公と、妹が置いていった17歳の姪との突然の共同生活からはじまる。愛を失った男、愛を見限った女、愛を知らない少女……それぞれの痛みと向き合いながら、彼らが夏の砂のように乾き切った心に、小さな希望の芽を見つけていく姿を描いている。
この度、本作のキャストである、オダギリ、髙石あかり、松たか子、満島ひかり、森山直太朗、高橋文哉、光石研が一堂に会し、それぞれが演じたキャラクターにちなんだ質問に、マルとバツで回答していく「○×スペシャルトーク」映像が公開となった。
オダギリ演じる主人公の治が、妹から突然、娘を預けられることにちなんで「治のように無茶なお願いをされやすい」という最初の質問には、満島と森山の二人が「○」。仲良し家族で有名な満島は「下に弟妹が3人いるお姉ちゃんなので、両親から頼まれることが多い」と明かし、森山は「カラオケに行くと『ハモッて』といわれる」と苦笑。それでもお願いされると、ついハモッてしまうそうで、「嫌いじゃない」と笑顔で打ちあける。
次に、松が演じる治の妻・恵子が、冒頭でパジャマをとりにきたシーンにちなんで、「恵子のようにパジャマ派である」という質問が。ここでは、オダギリだけが「×」。「意外とみなさんパジャマなんですね?!」と驚くオダギリは、Tシャツ派。
満島が演じる治の妹・阿佐子が、男を信じて娘・優子を置いて博多へ行ってしまうことにちなみ「阿佐子のように人を信じやすい」という問いに「
」を出したのは髙石、松、満島。「すぐに信じちゃいます。冗談が通じない」という松は、そのことでトラブルにあったことはないと話す。満島は「催眠術にかかります、宇宙空間に飛んで行ったことがあります」と告白し、一同の笑いを誘う。「×」を出した光石は「人は疑ってかかります。そう教わって東京に出てきましたから。信じちゃだめよって。東京に来たら怖いからって」と上京した時に言われた言葉を持ち出し、笑わせる。
森山が演じる陣野のように先輩に対して「正しいと思ったことは言ってしまう」という質問に「○」を出したのはオダギリ、松、満島。「言わなくてもいい事まで言っちゃうんです」というオダギリは、正直すぎるが故に人を傷つけてしまったことがあることを告白。松は、かつて授業中におしゃべりしていて友人だけが怒られたことを見過ごすことができず、自ら名乗り出たことを明かす。
高橋が演じる、優子に一途な立山にちなみ「一途なところがある」という問いには光石以外の全員が「○」。偏食だという髙石は「一時期トウモロコシが好きだったので、トウモロコシを朝昼晩ずっと食べていました。その旬が過ぎる まではずっと食べ続けるんです」と明かし全員を驚かせた。
光石が演じる持田が、酔っ払って『長崎は今日も雨だった』を歌うシーンにちなみに、「楽しくると歌ってしまう?」の問いかけに「○」を出したのは高橋、森山。
高橋は「お酒を飲みながら深夜にやっているドラマを見るのが好きで、楽しくなってくると一人でドラマの台詞を言うクセがあるんです。全員分マネしていくんです」と、歌ってしまうのではなく、台詞を言いたくなるという驚きの特技を告白した。フォークシンガーである森山は「歌はもう楽しくても楽しくなくても年がら年中歌っている」と明かし、幼いころから多くのミュージシャンの方々が家に来て、誰かが歌い出したら急にハモりだしたり、意味もなく最後の締めに『今日の日はさようなら』を肩を組んで歌い出すといった、ミュージシャン一家ならではの体験を教えてくれた。
「今だから話せる現場のマル秘エピソードがある」にマルを出したのは高石と森山。出演者で食事をした後、満島と二人でホテルのベランダで深夜まで語りつくすという貴重な時間を過ごしたという髙石は「あの時間は私にとって特別でした」と満島に感謝の意を伝えた。オール長崎ロケで同じホテルで寝泊まりしていた出演者やスタッフが連日訪れたのは、毎夜ホテルのロビーに開店する「スナックジョー」だったと明かした森山は、「オダギリさんがロビーで飲んでいらっしゃるんですよ。そうすると誰からともなく集まってきて毎晩『スナックジョー』が開かれて。翌日めちゃくちゃ朝早いのに出発の2時間前くらいまで飲んでました」と暴露。「一部本当のところはある」と認めつつ、松がそのロビーを浴衣で通り過ぎていたエピソードを話すと、松は「そこを通らないと目指す大浴場に行けないんです。でもスナックジョーに入店したのは2回くらい」と8割スナックジョーを逃れることができたと明かし笑わせた。
最後に出された「本作を映画館で観てほしい」という問いには全員が「○」。主演でプロデューサーを務めるオダギリ は「暑いじゃないですか、夏は。
劇場ってすごく居心地がいいんですよ。いい環境で映画が観られますし、小さな画面では伝わらないこともあるので、邪魔されることもなく、世界に入り込めるのが劇場の良さだと思いますので、ぜひ楽しんでもらいたいです。」と映画館で映画を観る意義を、本作を代表して伝え締めくくっっている。
(C)2025 映画『夏の砂の上』製作委員会
【編集部MEMO】
映画の原作となった戯曲『夏の砂の上』は、長崎出身の劇作家・演出家である松田正隆氏によるもの。松田氏の戯曲『紙屋悦子の青春』も映画化されており、2003年公開の映画『美しい夏キリシマ』では、脚本を手がけている。代表を務める京都を拠点とした演劇カンパニー「マレビトの会」の作品は、国内はもとより、海外でも数多く上演されており、その名は世界に知れ渡っている。
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