1839年に初めて市販され、今日まで急速な進化を遂げたカメラ。その進化の途中で、さまざまな革新的な技術やユニークなデザイン、驚くべきアイデアなどが生まれ、生活を豊かにする文化的なツール、あるいはデバイスとしての地位を確立するに至りました。
東京・半蔵門の日本カメラ博物館で、特に“スゴイ”と思わせる国内外のカメラを集めて一堂に展示した特別展「なにがスゴイのこのカメラ」が7月1日から開かれ、注目を集めています。
展示では、14もの“スゴイ”が展示されています。「複合製品がすごい」のコーナーでは、カメラとラジオを組み合わせた「ラメラ」、携帯電話とデジタルカメラを組み合わせた「シャープ J-SH04」などを展示。「JCII PASSEDがすごい」では、日本写真機検査協会(Japan Camera Inspection Institute =JCII)が日本製カメラの輸出検査をし、合格した製品に「PASSED」と書かれたシールを貼り付けたもののほか、日本製と偽りその模倣シールを貼り付けた海外製カメラも展示されており、興味深いところです。「先端技術がすごい」では、世界初の電子スチルビデオカメラ「ソニー マビカ」なども展示しています。
今回の「なにがスゴイのこのカメラ」は、9月21日(日)までの開催となります。日本カメラ博物館ではこの特別展のほか、常設展でも多くの国内外のカメラが展示されているほか、ベトナム戦争を写真で記録しピュリッツァー賞を受賞した報道写真家・沢田教一氏に関する展示もあります。同博物館の隣には、同じJCIIの運営するギャラリー(JCIIフォトサロン)もありますので、この機会に訪れてみることをおすすめします。
○日本カメラ博物館特別展「なにがスゴイのこのカメラ」
開催期間:2025年7月1日(火)~9月21日(日)
開館時間:10~17時
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)
入場料:一般300円、中学生以下無料
所在地:東京都千代田区一番町25 JCII一番町ビル地下1階
著者 : 大浦タケシ おおうらたけし 宮崎県都城市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、雑誌カメラマンやデザイン企画会社を経てフォトグラファーとして独立。以後、カメラ誌および一般紙、Web媒体を中心に多方面で活動を行う。日本写真家協会(JPS)会員。
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