『笑っていいとも!』の手拍子締めを習得
韓国の男性グループ・MYNAMEが2日、東京・亀戸のカメイドクロックで、同日発売されたミニアルバム『VIVID』のリリースイベントを開催。ライブパフォーマンスを披露した後は、握手会、サイン会、撮影会と、ファンとの交流を楽しんだ。イベントを終えたコヌ、セヨン、インスが取材に応じ、同じメンバーでデビューから13年にわたり走り続けることができた理由や、ファンへの熱い思いなどを語ってくれた――。
7年ぶりの日本リリース「待望のタイミング」
7年ぶりの日本リリース作となる『VIVID』について、インスは「待望のタイミングでした。入隊、コロナといろんなことがあって、つらい中で待ってくれたファンの皆さんに、本当に本当に感謝しています。すごく幸せです」、コヌは「ファンの皆さんは、この7年の間の感情も重ねてくれているのではないかと思います」と感慨深い様子で、セヨンは「これからが大事な時期になってくると思うので、この先どんなアルバムを出せて活動できるかというところも期待してほしいです」と呼びかける。
今回のイベント会場はコール禁止だったため、拍手を駆使してコール&レスポンス。時には、『笑っていいとも!』でおなじみだった「パン、パンパンパン」の手拍子締めが起こったが、これは偶然の産物だった。
「僕は盛り上がって拍手がなかなか終わらないのが好きなんですけど、昔、日本のライブツアーで拍手してもらってる時に“OK、OK”って手を動かしたら、みんながいきなり“パン、パンパンパン”って手拍子を合わせて、“はっ!?”ってなったんです。その後スタッフさんに聞いて、理由を知りました。それからもう10年くらいやってるんですけど、日本の関係者の方に“何でそれできるの!?”って驚かれます(笑)」(セヨン)
○「生きるためには…」スパルタ環境で日本語上達
K-POPアーティストとしては異例のMCトークの長さも、彼らの魅力。それができる日本語力を習得したのは、「デビューした頃、スタッフさんに“直接ファンの皆さんと日本語でしゃべるのが大事だよ”と言われて、メンバーそれぞれ頑張りました」(コヌ)という努力の賜物だ。
「まず練習生の時に本で文法や単語を勉強して、日本に来たら韓国語が使えるスタッフがいなかったんです。もう生きるためには日本語をしゃべらなきゃ!という気持ちでした(笑)」(セヨン)と、スパルタな環境に置かれたことで上達し、実際に日本語でファンとコミュニケーションすると「距離が近くなったんです」(コヌ)と手応え。それがモチベーションとなり、さらなる日本語力の向上につながった。
曲や空の色の感じ方に変化「年取ったのかな?(笑)」
それぞれに『VIVID』の中でも特にお気に入りの曲を聞くと、インスが挙げたのは「Our Days」。「すごく明るい曲で、運転しながら聞くと日本のアニメのOST(オリジナルサウンドトラック)みたいに感じて、早くライブで聴かせたいなと思いました。この曲でみんなとキャッチボールするのを楽しみにしています」と語る。
セヨンは「僕は13年間ずっとダンス曲を選んできたのですが、今回は自分でも不思議なんですけど、バラード系の『We Are The One』が一番好きです」といい、「年を取ったんですかね?(笑)」と自己分析。最近は来日すると、日本と韓国の空の色の違いが分かるようになったそうで、「やっぱり年取ったのかな(笑)」と心境の変化があるようだ。
そして、コヌは「BAD BAD HIGHER」を挙げ、「今までのダンスの曲とは違う感じなんです。大人になった僕らが歌う今回のタイトル曲です」とアピールした。
ファンサービスではなく、家族のような気持ち
まもなく迎える七夕の願い事を聞くと、インスは「MYNAMEがまた東京国際フォーラムでライブができるようにと祈りたいです。2008年に入隊する前のステージの景色がすごく記憶に残っています」と話し、セヨンも同意しながら「今よりもっと日本語がうまくなりたいです。ファンともっと自然にしゃべれるようになって、日本のドラマや映画にも出たいです」と意欲。コヌは「日本の活動がどんどん増えて、長く活動することが、僕にとっての一番の願いです」と明かした。
韓国の男性グループは、兵役によってメンバーが次々と活動休止期間に入ることになり、フルメンバーで活動を継続することは容易ではない。それでも、13年にわたりMYNAMEを守り続けることができたのはなぜか。
コヌは「一番強いのは、同じ目標を持ってそこに向かって走っていく気持ちが一緒だからだと思います。
その目標は、日本でこれまでやったライブ会場で一番大きかったのが東京国際フォーラムでしたが、それ以上の会場でやることです」と説明。
それに加え、セヨンは「他のアーティストの方でも当たり前のことだと思いますが、僕らは本当にファンを大事にしています。50人の前からスタートして5,000人まで行って、そこから落ちたり、また上がったりもしましたが、たった1人でも僕らを日本に呼んで応援してくれる人がいるのなら、そこに行きたい気持ちを持っているんです」と話し、インスは「日本で死ぬまで活動したいです!」と力を込めた。
デビューから13年を経て、ファンも大人に。結婚して、この日も娘を連れて一緒に応援しに駆けつけた人が多数見られた。そんなファンとの写真撮影では、なんと肩を組んで2ショットに応じる姿も。インスは「みんな、自分の大事な時間を割いて、お金を払って会いに来てくれるのですごい感謝だし、みんながMYNAMEを作ってくれたと思ってるから、ファンサービスじゃなくて、本当に家族みたいな気持ちなんです」と、強い絆を感じているそうだ。
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