千は7月20日、「小1の壁に関する意識調査」の結果を発表した。調査は2月10日~17日、同社運営の総合保育テックサービス『はいチーズ!』会員の子育て世代1,223名を対象にインターネットで行われた。
小学校入学をきっかけに、仕事と家庭のバランスが一気に崩れる「小1の壁」。小学校入学の際に実際のその壁を感じたかを聞いたところ、35.4%が「感じた」と回答。具体的には、「放課後の居場所の手配・確保」(15.9%)、「長期休暇の子どもの世話」(14.5%)、「子どもの勉強のサポート」(10.9%)などが両立のハードルになっているよう。
また、「子どものメンタルケア」(10.69%)や「保護者参加行事」(9.8%)、「お弁当・送迎」(9.6%)など、見えにくい負担や心理的プレッシャーを挙げる声も多く、保護者が抱える負担が多方面にわたることがわかった。
次に、小学校入学前後の働き方を教えてもらったところ、入学前は「正社員・契約社員・業務委託」(62.8%)が6割強を占めたが、入学後にはその割合が61.1%にやや減少。一方で「派遣社員・パート」(15.3%→17.1%)が微増となり、このわずかな変化に、保護者が働き方を変えざるを得なかった現実が浮き彫りに。
そこで、「小1の壁」を乗り越えるために必要だと思われる要素を聞いたところ、「配偶者の理解や協力」(31.0%)や「学童保育や放課後の居場所」(30.3%)を求めている人が多いことが明らかに。次いで、「柔軟な働き方」(15.7%)、「上司や同僚など職場の理解」(9.3%)が上位に。ちなみに、「家事代行やキッズシッターの活用」は0票。利便性の高いサービスである一方で、コスト面や心理的ハードル、地域差などにより現実的な選択肢として捉えられていない可能性が伺える結果となった。
最後に、働く意義について聞いたところ、「家計や家族・配偶者を支えるため」(24.7%)、「子どもの教育資金のため」(20.8%)、「老後資金や貯金のため」(13.7%)が上位に。経済的な責任感が就労意欲の主な理由となっているよう。