マイナビは7月22日、2025年4-6月の「正社員の平均初年度年収推移レポート」および「正社員求人件数・応募数推移レポート」の総評を発表した。調査は4月1日~6月30日、同社運営サイト『マイナビ転職』に掲載開始された求人情報、応募数の対象データをもとに集計したもの。


2025年4‐6月の正社員の平均初年度年収は488.8万円で、前年同時期(465.8万円)から23.0万円増加。調査開始以降最高額を更新した。特に未経験者向け求人の年収増加幅が経験者を上回っており、2025年1-3月平均と比べて経験者求人は0.1万円の増加にとどまったのに対し、経験者求人は4.6万円増加している。

業種別にみると、最高は「金融・保険」の581.1万円。次いで「IT・通信・インターネット」(561.3万円)、「コンサルティング」(543.2万円)と続いた。また、未経験者求人と経験者求人の差額が最も大きいのは「金融・保険」で、経験者求人の年収が未経験者求人を179.6万円上回り、次いで「コンサルティング」が114.7万円差で続く。一方、「不動産・建設・設備」「IT・通信・インターネット」では差額が80万円台にとどまり、未経験者と経験者の年収水準が近い傾向にあることがわかった。

求人件数は、2023年平均比156.8%と約1.5倍に増加。前回の2025年1-3月平均(144.5%)からも12.3pt増加しており、企業の採用意欲は高水準を維持している。経験者・未経験者の募集比率は、未経験者求人が58.3%、経験者求人が41.7%となり、経験者求人は2024年1-3月以降連続して増加。コンサルティング、金融、ITなど専門性の高い業界では即戦力人材の需要が高く、これらの業界による経験者募集の増加が、中途採用市場全体の経験者求人割合を押し上げているよう。

エリア別でみると「関西」エリアが2023年平均比199.5%で最も増加。
特に「京都府」が2023年平均比292.7%と高い結果に。平均初年度年収では、「大阪府」が474.2万円で最も高く、「兵庫県」が468.4万円で続いた。
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