マイナビは7月24日、「マイナビライフキャリア実態調査2025年」の結果を発表した。調査は4月9日~15日、学生を除く20~50代の男女7,537名(子どもがいない未婚男女2,930名、配偶者・子どもを有する働く女性910名)を対象に、インターネットで行われた。
○子どもを望まない理由は「お金がかかる」「自信がない」
20~50代の未婚者を対象に結婚観に関する質問をしたところ、「自分にとって結婚は必要だと思う+やや必要だと思う」と回答した割合は、20代で48.0%、30代で38.9%と、いずれも2022年比で10pt以上減少。また、「子どもが欲しい+できれば欲しい」と回答した20代は39.7%、30代は30.8%と、特に20代は結婚観と同様に顕著な減少(2023年比で8.4pt減)がみられた。
さらに子どもを望まない理由を聞くと、20代は「子どもを育てるのにお金がかかるから」(41.4%)や「育てる自信がない」(40.7%)が上位に。経済的な不安が子どもを望む気持ちの抑制になっている可能性がうかがえた。
○育児をしながら働く正社員女性の現実と課題とは
次に、20~50代の既婚女性を対象に調査を実施した。まず、子どもの有無を調べたところ、非正規社員(76.6%)が正社員(64.4%)よりも12.2pt高いことが明らかに。また、子どもがいる女性の勤労時間をみると、正社員では「週31~40時間」(49.0%)が約5割と最も多く、平均すると28.9時間。一方、非正規社員では「週11~20時間」(37.6%)が最多となり、平均すると17.8時間で、正社員の平均より10時間以上少ない結果に。
一方で平日の家事・育児時間をみると、正社員・非正規社員ともに「2~3時間」が最多であり、平均時間でみても女性正社員が4.5時間、女性非正規社員が4.6時間と差が見られず、雇用形態によって働く時間には平均10時間以上の差があるものの、家事・育児時間には大きな違いがみられなかった。
続いて、育児をしながら働く女性に現在の勤務時間について聞くと、勤務時間が「長い(やや長い+長すぎる)」と感じている正社員は28.6%であるのに対し、非正規社員は11.1%にとどまり、反対に、勤務時間が「短い(やや短い+短すぎる)」と感じている割合は非正規社員(26.3%)の方が正社員(16.9%)よりも9.4pt高かった。
また、希望の勤務時間については、正社員の72.1%が現在より「減らしたい」と回答し、非正規社員と比べて21.2pt高い結果に。一方、現在より「増やしたい」と回答した割合は非正規社員(49.2%)の方が正社員(28.0%)より高く、勤務時間に対する実態と希望の違いは、働き方の柔軟性や支援制度に課題があることが示唆された。
次に、私生活における周囲からの支援やサポートの必要性について聞いたところ、育児をしながら働く正社員女性の76.9%が「とても必要だと思う」「必要だと思う」「やや必要だと思う」と回答。また正社員女性においては、配偶者に対して育休を「取得してほしい」割合が53.6%で半数を超え、非正規社員(34.4%)の女性と比べても19.2pt高い結果に。
正社員女性の方が勤務時間が長いうえ、家事・育児にかかる時間は非正規社員と変わらないことから、周囲からの支援・サポートをより強く求めている傾向がうかがえた。