この連載では、住宅ローンにまつわる疑問・お悩みに、日本住宅ローン株式会社の担当者が答えます。今回取り上げるのは「30代前半、住宅購入を検討中。
住宅ローンは変動金利と固定金利どちらを選ぶべき?」です。

○住宅ローンにまつわる疑問・お悩み「30代前半、住宅購入を検討中。住宅ローンは変動金利と固定金利どちらを選ぶべき?」

30代前半、初めての住宅購入を検討中です。変動金利と固定金利で迷っていますが、今後の金利上昇リスクや家計への影響を踏まえ、どちらを選ぶべきかアドバイスをいただけますか?

○日本住宅ローン株式会社の回答

まず、金利上昇リスクについてご説明すると、2024年3月日銀が17年ぶりにマイナス金利解除を決定しました。直近では2025年1月に3回目となる政策金利の利上げを実施するなど、日本はまさに金利上昇局面を迎えています。

日本経済の将来予想を行うエコノミストの多くは、「今後もさらなる利上げの可能性はある」と予想しています。今後の金利情勢が見通しにくい状況では、目先の金利が低い変動金利型を選択してしまうと、一定の金利上昇リスクがあると考えられます。

また、借入期間中に金利見直しが発生した場合は返済額が増加してしまうため、家計への影響が直接的に発生してしまいます。しかし、変動金利型のローンには一般的に『5年ルール』と『125%ルール』があります。

5年ルールとは、金利が上昇した場合でも毎月の返済額が増えるのは5年後、というルール。そして、125%ルールとは5年後に金利上昇による返済額増加が起きても、見直し前の返済額の125%を超えてはならないというものです。

一見すると、この制度があれば家計への影響も少なく、安心のように思えます。
しかし、5年ルールが適用されると、返済額は一定であるものの、金利上昇が進めば、返済しているのはほぼ利息という状態が発生する可能性があり、元金の返済が大幅に遅れてしまいます。

さらに、125%ルールにより、毎月返済額の急激な上昇は抑えられますが、利息部分が大きくなるため、元金の返済がさらに遅くなります。

常に金利上昇リスクを抱えている変動ローンは、将来の返済計画をしっかりと立て、金利が上昇した場合は随時返済計画を見直しすることを念頭に置いて、選択いただくのがいいと思います。

逆に、金利が変わらない固定金利は借入時から返済額が確定し、随時返済計画を見直しする必要がない安心感があります。金利上昇リスクを避け、今後の家計の安定させたい方は固定金利がおすすめです。

金利上昇局面の中、変動金利と固定金利で迷っている方は多いと思いますが、当社では変動と固定を兼ね備えたローンとして「5年待てるローン」というものを展開しております。

当初はお得な固定金利のフラットでお借り入れいただき、その後世の中の金利が大きく上昇した場合は固定金利のフラットを継続、現在の金利情勢が続く場合は変動金利に無料・無審査で切り替えができるローンとなっております。

金利上昇局面の今だからこそ、固定金利の安心を感じつつ、固定金利・変動金利どちらのメリットも享受できる商品として、お客様からは好評いただいております。

○日本住宅ローン株式会社

日本住宅ローン株式会社は、日本を代表する大手ハウスメーカー4社と大手金融機関が共同で出資した住宅ローンを中心に取り扱う金融機関。全期間固定金利である【フラット35】を中心として、様々なローン商品を展開。特に、【フラット35】保証型商品においては、業界初となる借入期間40年(通常は35年)の「フラット極40」を開発。さらに、同商品を活用し、5年後以降いつでも無料で変動金利に切り替えることができる「5年待てるローン」を提供するなど、先進的な取り組みを数多く実施している。
また、住宅金融支援機構(旧:住宅金融公庫)が提供するシニア向け商品「リ・バース60」をいち早く取り入れ、「MCJご自宅活用ローン"家の恩返し"」として提供しており、取扱実績はNo.1を誇る。https://www.mc-j.co.jp/
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