マシェバラトークが運営する「マシェラボ」は7月29日、恋愛・結婚における「お金」事情に関する調査の結果を発表した。調査は2025年6月23日~6月30日、20歳~49歳の未婚男女362名を対象にインターネットで行われた。
○デート代、男性が多く負担
デート経験のある男性に「理想の支払い方法」と「実際の支払い方法」を聞いたところ、男性が思っている以上にデート代を多く負担するケースが多いことが明らかになった。
理想として男性負担を望む人が45.4%(「男性が全額支払うべき(17.5%)/男性が多めに支払うべき(27.9%)」の合計)に対し、平等負担を望む人は39.6%(「完全に割り勘にすべき(21.4%)/収入に応じて分担すべき(18.2%)」の合計)とほぼ拮抗していた。しかし実際には、男性負担が53.3%、平等負担は23.4%となっており、現実のデートでは平等負担よりも男性負担となることが約2.3倍も多いようだ。
この結果から見えてくるのは、「平等の方が良い」と思っている男性でも、実際のデートでは「やはり男性が払うべき」という社会の雰囲気や、相手への気遣いから多めに支払ってしまう現実。男性が希望する以上に、経済的な負担を背負っている実態が見えてきた。
○女性の本音「平等負担でもいいんだけど」
デート経験のある女性にも同様の質問をしたところ、女性目線でも男性と同じような傾向を示す結果となった。
女性側の理想は、男性負担を望む人が42.0%、平等負担を望む人が40.0%と、両者の差はほとんどなかった。その一方で、実際には男性負担が48.9%、平等負担は30.3%となっており、現実のデートではやはり男性負担となるケースが多いようだ。
この結果からは、女性の多くも「もう少し平等な負担でもいいのに」と考えているものの、現実では男性の配慮で多めに負担してもらっている状況がうかがえる。女性も男性と同じような考え方を持ちながらも、実際には男性の気遣いを受け入れていることが明らかになった。
男女ともに約4割の人が平等な負担を理想としているにも関わらず、「デートでは男性が払うもの」という社会的な慣習が根強く、お互いへの気遣いも相まって、従来の支払いパターンになりやすい現状があるようだ。
○結婚相手の年収、400万円以上を希望する女性が4割以上
結婚相手に求める年収の最低ラインについて質問したところ、女性の方が相手に高い年収を求める傾向があり、結婚において相手に求める年収条件には大きな意識差があることが確認できた。
400万円以上を求める人の割合を見ると、男性は26.1%、女性は44.2%となった。また、500万円以上を求める人は、男性11.0%に対し女性26.4%と、女性の方が高い年収を重視する人が多くなっている。一方で、「年収は重視しない」と回答した人は男性35.2%、女性16.0%と、男性の方が年収以外の要素を重視する人が多い結果となった。
この結果からは、女性の方が結婚相手の経済的安定性をより重視しており、男性は年収以外の要素の重要性が相対的に増す傾向があることを示している。現代では価値観の多様化が進んできているが、経済面での期待値には一定の男女差が残っているといえそうだ。
○40代男性の約半数は結婚相手の年収を「気にしない」
結婚相手への年収期待に男女差があることが分かったが、さらに年代別に分析すると興味深い傾向が浮かび上がってくる。特に男性の「年収を重視しない」という回答を年代別に見ると、年齢が上がるほど年収にこだわらない人が増加していることが明らかになった。
「年収は重視しない」と回答した男性は、20代では24.5%だったが、30代では40.7%、40代では49.0%と大幅に増加している。また、400万円以上を希望する男性は、20代では36.2%、30代では24.1%、40代では9.9%と年代が上がるにつれて大幅に減少しており、男性が年齢とともに年収以外の要素をより重視するようになることが読み取れる。
女性の場合は、男性とは異なる傾向を示している。400万円以上を希望する女性は、20代では38.0%、30代では52.7%、40代では47.7%となり、30代でピークを迎える傾向が見られた。女性が結婚相手に求める年収は、30代において高まりやすい傾向があるといえそうだ。
また、女性については40代において興味深い変化が見られる。それは、300万円以下でも許容する人(「年収は重視しない」を含む)が40代にかけて21.7%へと大きく減少すると同時に、「わからない」と回答した人が30.4%へと大きく増加している点。これは「一定の経済基盤は必要だが、年収だけでなく総合的に判断したい」という、40代女性の複雑な心境を表していると考えられる。
○女性は結婚相手の「借金」に強い警戒心
結婚相手への年収期待に続いて、より具体的な金銭感覚について調査した。恋人や結婚相手の金銭感覚で最も重視する項目を質問したところ、女性は結婚相手の堅実な金銭感覚を重視する一方で、男性は女性ほどは意識していない傾向が見られた。
男性は1位が「借金・ローンの有無」で16.6%、2位が「特に重視することはない」で16.1%、3位が「娯楽・交際費の使い方」で15.6%となった。一方、女性は1位が「借金・ローンの有無」で27.6%、2位が「娯楽・交際費の使い方」で16.6%、3位が「貯金・投資への取り組み」で14.1%という結果だった。
この結果を詳しく見ると、まず女性の「借金・ローンの有無」への関心の高さが目立つ。男女ともに1位の項目ですが、女性は男性を大きく上回り、約11ポイントの差があった。また、女性3位の「貯金・投資への取り組み」も男性は7.5%と低い割合で、将来への備えに対する意識の違いが表れている。
一方、男性の特徴として注目されるのは、2位に「特に重視することはない」が入っている点。女性でこの項目を選んだのは7.4%にとどまっており、男性の方が結婚相手の金銭感覚についてあまり意識しない人が女性に比べて多いことが分かる。