mitorizは8月1日、「お盆休み・夏季休暇に関する調査」の結果を発表した。調査は2025年7月16日~7月18日、同社が提供する消費者購買行動データサービス「Point of Buy(POB)」の会員2,984人を対象にインターネットで行われた。
○夏季休暇の連休取得予定
回答者の中でフルタイム勤務(正社員・契約社員・派遣など)と回答した1,345人を対象に、「夏季休暇(お盆)の連休取得予定日数」を尋ねた。その結果、「連休はない」と回答した人は28.0%と約3割にのぼり、昨年の30.3%からやや減少したものの、依然として一定数存在していることがわかった。一方、"連休あり"と答えた人の中では「9連休」が13.1%で最多に。次いで「5連休(9.8%)」「3連休(6.7%)」が続いており、「10連休以上」と回答した人も8.1%と、前年(7.2%)からわずかに増加する結果となった。
○夏季休暇を"うれしい"と感じている人は55.3%
「夏季休暇(お盆)をどう感じているか」尋ねたところ、「とてもうれしい(24.5%)」「ややうれしい(30.8%)」を合わせた"うれしい派"は55.3%となり、前年(56.2%)からわずかに減少も、大きくは変わらない結果となった。注目すべきは、「とてもうれしい」と回答した人の割合が前年から4.2pt増の24.5%に上昇している点。一方で、「ややうれしい」は5.2pt減少し、全体として"うれしい"という感情が強まったと言えそうだ。
夏季休暇(お盆)が「うれしい」と回答した人に理由を尋ねたところ、最も多かったのは前年同様「ゆっくり身体を休めることができるから(38.2%)」だったが、前年(40.2%)と比べて1.9pt減少する結果となった。一方で、「自分の時間が十分に取れるから(30.0%)」は前年から3.9pt増加し、「趣味に時間が費やせるから(17.0%)」も3.2ptの上昇。"家族と過ごす"ことよりも、"自分自身の時間"を重視する傾向が高まっているようだ。
○夏季休暇がうれしくない理由
夏季休暇(お盆)について「うれしくない」と回答した人に理由を尋ねたところ、最も多かったのは「どこに行っても混雑しそうだから(38.7%)」、次いで「交通が渋滞するから(26.3%)」となり、上位2項目を"混雑関連"が占める結果となった。いずれも前年より増加しており、特に「どこに行っても混雑しそうだから」は前年比+6.4ptと大きく上昇している。
○夏季休暇の過ごし方
夏季休暇(お盆)の過ごし方について複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「何もせずゆっくり過ごす」(39.3%)で、前年(45.1%)に続き最多となった。ただし、前年比では−5.8ptと大きく減少しており、"何もせず休養"という過ごし方はやや縮小傾向となる。
一方で「食事を楽しむ」(+5.8pt)、「街やショッピングに出かける」(+5.1pt)、「お酒を楽しむ」(+3.8pt)など、遠出を伴わず日常圏内で完結する"近場アクティビティ"が軒並み上昇。「趣味を楽しむ」(+2.3pt)なども増えており、自分のペースで心地よく無理なく楽しむスタイルが支持されていることがうかがえる。実際、全20項目中15項目で前年を上回る結果となっており、全体としてアクティブ志向が強まっている傾向が見られる。
○夏季休暇の予算、前年から減少
夏季休暇(お盆)にかける予算について尋ねたところ、最も多かったのは「5,000円未満」(26.9%)で、前年(29.4%)から2.5ポイント減少したものの、引き続き最多となった。一方で「10,000~20,000円未満(16.4%)」「20,000~30,000円未満(12.8%)」といった中低価格帯は、いずれも前年比でわずかに上昇しており、予算に多少のゆとりを持たせる層も見受けられる。全体としては、「50,000円未満」の回答が全体の86.0%を占め、前年(86.5%)とほぼ同水準。大半の人が高額な出費を避けつつ、手の届く範囲で休暇を楽しもうとする傾向が続いているようだ。