日本製鉄は7月31日、同社が提供するGXスチール「NSCarbolex Neutral」が、シンガポールの大手ステンレス問屋であるHH Stainlessに採用されることが決定したと発表した。二相系ステンレス鋼管への採用は初めてとなる。
○HH Stainlessの概要
HH Stainlessは30年以上の歴史を持つステンレス問屋の一社で、石油化学、建設、造船、オフショア分野に特化したビジネスを展開している。
同社は今回、日本製鉄のカーボンニュートラルビジョン2050(2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを目指す目標)を高く評価し、GXスチール「NSCarbolex Neutral」の導入を決定したという。
CO2排出量削減が産業界全体の課題とされるなか、日本製鉄はHH Stainlessと協業し、アジア太平洋地域における持続可能な鉄鋼流通の環境先進企業としての地位確立を目指すとしている。
○NSCarbolex Neutralの概要
なお、「NSCarbolex Neutral」は、日本製鉄が実施した追加性のあるプロジェクトによる温室効果ガス(GHG)排出削減量やCO2排出削減量を、組織内でプールし任意の製品に割り当て、証明書付きで供給する鉄鋼製品で、日本鉄鋼連盟が定めるガイドラインに準拠している。
NSCarbolex Neutralを購入した企業は、証明書に記載されたGHG排出削減量を自社のGHGプロトコルScope 3カテゴリー1や製品の上流排出量から控除して報告できるとしている。