モリサワは8月5日、新書体を段階的にリリースすると発表した。2025年10月から提供する第1弾では85ファミリーを提供し、タイプバンクフォント70ファミリーと写研フォント15ファミリーを、フォントサブスクリプションサービス「Morisawa Fonts」に追加。
第2弾は2026年初頭から提供開始予定だ。

第1弾として新搭載されるタイプバンクフォントには、明るくおおらかなイメージの「TB明朝」、これまでMorisawa Fontsでは提供されていなかった「TBカリグラゴシック」のE、Uウエイト、レトロなあたたかみを演出する「TBシネマ丸ゴシック」、毛筆の自由な動きを原点とした「フローレン」、軽やかなペン字風の「日立つれづれぐさ」などが含まれる。

写研から提供されたアウトラインデータをもとに仕様を整理したフォント群「写研クラシックス」として追加される写研フォントは、極太の縦画と細い横画が対照的な「大蘭明朝(おおらんみんちょう)」、白いシャドウをあしらったゴシック体「イダシェ」、モダンスタイルの要素を取り入れた「ファン蘭」、肉付きのよい書風が特徴の「田行書(でんぎょうしょ)」などを用意。さらに写植書体としては未発表だった完全新規公開の書体「アキフリー」も登場する。

新書体はMorisawa Fontsのスタンダードプラン、Select8/24、業界別プラン(教育機関/公共団体/エンタープライズ)、Webフォントで利用可能。ただし、Select8プランでは今回発表された写研フォントと一部のタイプバンクフォントは提供対象外となる。

タイプバンクフォントのMorisawa Fonts搭載に伴い、「TypeBank PASSPORT」は2027年12月末日をもって提供終了する。同社はTypeBank PASSPORT利用者に契約移行を促している。

第2弾のラインナップや提供開始日などの詳細は順次発表される予定。また、今回の発表に合わせて新書体ティザーサイトを公開。一行見本PDFなどを掲載し、9月17日からは新書体を使ったグラフィック作例を毎週更新する。
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