俳優の二宮和也と小松菜奈が出演する映画『8番出口』(8月29日公開)が、映画製作・配給会社NEONにより北米で配給されることが明らかになった。また、トロント国際映画祭とシッチェス・カタロニア国際映画祭への出品も発表された。
『8番出口』は、2023年にインディーゲームクリエイターのKOTAKE CREATE氏が制作し、累計170万ダウンロード超のヒットを記録したゲーム『8番出口』を実写化した作品。川村元気監督がメガホンをとる本作の主演は二宮和也で、現時点では、河内大和、小松菜奈が出演していることが明らかになっている。
この度、本作が、9月4日~14日(現地時間)にかけて開催される第50回トロント国際映画祭のセンターピース部門へ出品されることが発表された。トロント国際映画祭は、北米最大級の観客動員を誇り、アカデミー賞の行方を占う「オスカーレースの登竜門」として世界的にも注目される映画祭だ。同映画祭のセンターピース部門では、ストーリー性や芸術性に優れた長編映画を対象に、他の国際映画祭で高い評価を受けた作品や、才能溢れる監督の注目作品などが紹介される。映画祭主催者は、『8番出口』の選出理由として「『8番出口』は唯一無二の視覚体験を提供してくれる作品です。作品を観た瞬間に、もう一度観たくなり、この体験をできるだけ多くの人に共有したいと思いました。鋭い政治的、社会的な視点を持ちながら、本作は現代社会の無関心や、スマホ画面に麻痺して環境から切り離された世界で自らの責任に立ち向かう勇気を映し出しております。これはまさに、精神の冒険です」とコメントしている。
また、10月9日~19日(現地時間)にかけて開催される第58回シッチェス・カタロニア国際映画祭のコンペティション部門にも出品が決定した。ホラー、ファンタジー、SF、アニメーションなどのジャンル映画に特化し、世界三大ファンタスティック映画祭として名高い映画祭であり、日本作品では過去に『リング』『座頭市』がグランプリを受賞、『君の名は。』がアニメーション部門の最優秀長編作品賞を受賞するなど、日本作品の注目度が高いことでも有名。
さらに、『パラサイト 半地下の家族』や『Anora』など多くのアカデミー賞受賞作品を手掛け、近年勢いのある映画製作・配給会社であるNEONによる北米配給も決定した。カンヌ国際映画祭でも上々の評価だった本作、次々に決まる海外上映でも期待が高まる。
(C)2025 映画「8 番出口」製作委員会
【編集部MEMO】
本作で脚本も手がける川村元気監督は、『電車男』『デトロイト・メタル・シティ』、『告白』、『悪人』、『君の名は。』などのプロデューサーとしても知られる。初監督作である『百花』では、第70回サン・セバスティアン国際映画祭にて、日本人初となる最優秀監督賞を受賞している。