コスモエネルギーホールディングスのグループ会社であるコスモ石油は7月31日、東京都、日揮ホールディングス、レボインターナショナルと2023年8月に締結した「廃食用油回収促進事業」の協定に基づき、東京都内に所在するコスモネットワークのサービスステーション(ガソリンスタンド)55カ所に、家庭から出る廃食用油を回収する専用ボックスを設置した(一部サービスステーションでは先行開始済み)。

○■サービスステーションに回収ボックスを設置し、SAF資源循環モデルを拡大

この取り組みは、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)の原料化を目的とし、家庭から出る廃食用油が航空燃料へと生まれ変わるプロセスを市民の協力で実現する資源循環モデルだ。


東京都内全域での回収には、2024年6月から東京都内3カ所のサービスステーションで実施してきた市民回収実証および大阪府堺市11カ所、吹田市5カ所のサービスステーションで実施している市民回収で得た知見を活用する。

また、この取り組みはコスモ石油、コスモ石油マーケティング、コスモ石油販売が、日揮HDおよびレボインターナショナルなどの関係各社と協力して実施するもの。各回収ボックスに集まった廃食用油はレボインターナショナルが収集し、国内初のSAF大規模生産を行うSAFFAIRE SKY ENERGYのプラント(コスモ石油堺製油所内)に供給して、国産SAFの原料として再資源化する。

コスモエネルギーグループは、パートナーである日揮HDおよびレボインターナショナルと連携し、SAFのサプライチェーン構築に向けた事業開発を加速させるとともに、航空業界におけるカーボンニュートラルを推進する。

また、日本国内における脱炭素化に向けた資源循環の機運を高め、国産SAFの供給体制を強化していく。

○<運用要領>

1.運用開始日:すでに一部のサービスステーションでは先行して回収を開始しているが、7月31日より実施意向の確認ができた都内全域のサービスステーションで回収を開始する。
2.回収時間帯:9:00~18:00(店休日を除く)
※時間外に持ちこまれた場合、回収できない。
3.回収容器:ペットボトル等のふたがしっかり閉まる容器
※一部受け取りできない容器がある。詳しくは各サービスステーションに電話にて問い合わせのこと。
4.回収拠点:都内全域のサービスステーション(一部、回収を実施していないサービスステーションもあるため、実施店舗を確認の上、持ち込みすること。)
5.その他注意事項:サービスステーションで回収できるのは家庭から出た食用油(常温液体の植物油)のみ。飲食店などで発生する事業系の油の回収はできない。


○〈回収から利用までの流れ〉

つかう:家庭で揚げ物などに使った使用済みの食用油(廃食用油)を、ペットボトルなどふたの閉まる容器に入れる。
だす:ペットボトルなどの容器に入れた廃食用油を、サービスステーションに設置されている廃食用油回収ボックスに入れる。
はこぶ:レボインターナショナルが廃食用油を回収し、コスモ石油堺製油所(大阪府堺市)構内にあるSAFFAIRE SKY ENERGY 所有のSAF製造装置まで輸送。
つくる:運ばれた廃食用油を原料として、SAF製造装置にてSAFを生産。
つかう:SAFが航空機に搭載され、航空燃料として利用される。
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