北海道電力は8月7日、施設の長寿命化を目的として改修予定の「新得水力センター」と「苫東厚真発電所管理事務所」において、基準一次エネルギー消費量の50%以上削減するZEB Ready認証を取得したことを発表した。
○北海道電力の取り組み
北海道電力では、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、二酸化炭素を排出する化石燃料から脱炭素電力や水素・アンモニアなどの脱炭素燃料への転換や、各種施設の電化・省エネルギー化などに取り組んでいる。
同社の事業所においても省エネルギー化を進めており、今回、「新得水力センター」と「苫東厚真発電所管理事務所」において、基準一次エネルギー消費量の50%以上削減するZEB Ready認証を取得したことを発表した。
○ZEBとは
ZEBとは、快適な室内環境を保ちながら、高断熱化・日射遮へい・自然エネルギー利用・高効率設備などによる省エネと、太陽光発電などによる創エネにより、年間で消費する一次エネルギー消費量がゼロ、あるいは概ねゼロとなる建築物のこと。
両物件とも、北海道では事例の少ない既存建築物のZEB化改修事例であるとともに、寒冷地特性に合わせた断熱強化や電気式ヒートポンプによる空調・給湯器の採用のほか、制御機能付LED照明といった汎用性の高い設備を採用していることが特徴。北海道電力は、老朽化や法令対応工事に併せて順次、事業所のZEB化検討を進めていくという。
今後同社は、これまで培ってきたエネルギー利用に関するノウハウと最新の知見を活用し、顧客の建築物ZEB化の検討をサポートしていく考え。