コスモ石油とSAFFAIRE SKY ENERGYは、大阪府堺市と共同で、堺市内在住の小学4~6年生を対象に、コスモ石油堺製油所でSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)製造装置の見学会を開催した。抽選で選ばれた児童約30名が参加し、廃食用油を原料とする国産SAF製造の過程を見学するとともに、エネルギー供給の重要性や循環型社会の構築について理解を深めた。
○■堺で作られる未来のエネルギーをもっと身近に
コスモ石油、日揮ホールディングス、レボインターナショナルは、SAFなどの原料となる廃食用油の資源化促進を図るため、堺市と「持続可能な社会の構築に向けた廃食用油の資源化促進に係る連携及び協力に関する協定書」を2024年11月に締結した。
今回の見学会は、堺市内で国内初の大規模生産を行う国産SAF製造装置の見学を通じ、地元の子どもたちに学びの機会を提供する目的で実施されたものだ。
参加児童はSAFについての基本的な知識を学んだ後、廃食用油をリサイクルするプロセスとして、ペットボトルに廃食用油を集め回収ボックスに入れる工程を模擬体験した。その後バスで製油所内を巡り、SAF製造装置や廃食用油受け入れ拠点を間近で見学。高さ約50メートルのSAF製造装置の前で記念撮影を行った。
コスモエネルギーグループとSAFFAIRE SKY ENERGYは今後も、脱炭素化ならびに循環型社会の実現を重要なテーマと認識し、航空業界の脱炭素化に資する取り組みを共同で推進する。また、堺市をはじめとする全国各地の自治体の協力を得ながら、SAFのサプライチェーンを強化していく。
○■見学会の概要
開催日:2025年8月8日
参加者:堺市内在住の小学4~6年生 約30名
主なプログラム:
・SAFについてのレクチャー
・SAF製造プロセス見学(製造装置、廃食用油受け入れ拠点)
・バス車窓より製油所内見学
・廃食用油の回収体験(廃食用油をペットボトルに移し替え、回収ボックスに入れる)
○■SAF製造事業について
SAFFAIRE SKY ENERGYがコスモ石油堺製油所で製造するSAFは、2021年にNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「国産廃食用油を原料とするSAF製造サプライチェーンモデルの構築」助成事業として採択され取り組んできたものであり、国内で初めて大規模生産される国産SAF。2025年度よりコスモエネルギーグループを通じて航空各社に供給している。持続可能な製品の国際的な認証制度「ISCC CORSIA認証」「ISCC EU認証」を取得しており、環境価値が証明されている。SAFFAIRE SKY ENERGYは、コスモ石油、日揮ホールディングス、レボインターナショナルの3社が2022年に設立した合同会社となる。
○■SAF製造装置の概要
・所在地:大阪府堺市西区築港新町(コスモ石油堺製油所内)
・製造能力:約3万キロリットル/年
・原料:廃食用油
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