DONUTSは8月20日、2025年夏季賞与・ボーナスの支給動向についての調査・分析結果を発表した。調査は2025年6月~7月、同社が提供する「ジョブカン給与計算」利用企業のうち一部抽出した10万人以上の賞与データを元に行われた。

○2025年夏季賞与平均支給額は453,306円

2025年夏季賞与平均支給額は453,306円だった。男女別に見ると、男性が566,479円、女性が313,013円となり、その差は253,466円にのぼる。女性の支給額は男性の55.3%に留まっており、給与だけでなく賞与においても男女間の大きな格差が存在する実態が明らかになった。
○年齢別 平均支給額は?

年齢階層別に賞与平均支給額を見ると、20代から経験を重ねるごとに上昇を続け、50~54歳で598,892円とピークを迎える。しかし、60歳を境に状況は一変。定年後の再雇用などで雇用形態や役職が変更される影響からか、60~64歳では425,178円と、ピーク時から約30%(173,714円)も大幅に減少する。これは、高年齢者雇用安定法による70歳までの就業機会確保が企業の努力義務となる中で、経験豊富なシニア層のモチベーション維持や待遇設計が今後の重要な経営課題であることを示唆している。
○性・年齢別 平均支給額は?

賞与平均支給額の推移は、男女で大きく異なる。男性は55~59歳でピーク(772,532円)を迎えるのに対し、女性は40~44歳でピーク(386,047円)に達した後、下降に転じる傾向が見られる。これにより、男女の賞与額の差は40代以降で特に顕著となり、50代では40万円以上の差が生じるなど、キャリアパスや役割の違いが格差の構造的な要因となっていることがうかがえる。
○企業規模別 平均支給額は?

従業員規模別に賞与平均支給額を見ると、規模が大きくなるにつれて支給額も高くなる傾向が明確に表れた。1~29名規模の企業では408,945円であるのに対し、500名以上の企業では600,863円と、約1.5倍の差がある。
企業の収益性が賞与に直接的に反映されやすいこと、また、大企業ほど手厚い報酬制度を整備していることがうかがえる。
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