J:COMは8月22日、東日本大震災の教訓を後世に伝える伝承映像シリーズ『震災アーカイブ「未来へつなぐ 語り部の声」』の最新作を9月4日より特設サイトで無料公開すると発表した。今回は若い世代が震災の教訓を語り継ぐ姿を描いた映像で、福島県いわき市出身のアイドル・高萩千夏さんが案内役を務め、語り部と対話しながら伝承の言葉を紡ぐ内容となっている。


○若い世代の視点から伝承の大切さを訴える

『震災アーカイブ「未来へつなぐ 語り部の声」』は、J:COMが震災伝承の連携組織である3.11メモリアルネットワークと協働し、震災の教訓を次世代へ伝えることを目的に制作する映像シリーズ。地域で活動する語り部のメッセージを収録し、その一部は教育現場や企業研修の教材としても活用されているという。

最新作では、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館で語り部を務める20代職員2人を取材し、小学生時代の体験や福島の未来への思いを語っている。さらに、いわき市の中学生3人と教員の取り組みも紹介し、震災を体験していない世代が学びを通じて語り継ぐ意義に気づき、活動に取り組む姿を伝えている。

レポーターは、震災当時に中学1年生だったアップアップガールズ(2)の高萩千夏さんが務め、若い世代の視点から語り部の声に耳を傾け、自身の体験を振り返りながら伝承の大切さを訴える。

高萩さんは「今回の撮影を通して、福島出身であり震災を経験した私にとっても多くの学びがありました。語り部として同世代の人が頑張る姿に心を打たれ、その想いを多くの方に受け取っていただきたいです。アイドルである私が加わることで、この映像を見てくださる方が増えることを願っています」とコメントしている。

同作品は9月4日より特設サイトで無料視聴が可能となる。なお、J:COMは2025年度に計4本の震災アーカイブを公開予定で、震災から14年が経過し教訓の風化が課題となる中、防災意識の再認識を促すため、今後も映像制作や情報発信を続けるとしている。
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