三和物産は2025年8月25日、「葬儀と終活に関する意識調査」の結果を発表した。

同調査は2025年7月25日から 7月27日に、全国の20歳から39歳までの男女550名を対象にインターネットで実施した。


自分の葬儀について、事前に準備しておきたいと思いますか?という質問に対して、「いずれは準備したいが、今はまだ先の話だと思う」と答えた人は、20代で36.7%、30代では37.0%と、いずれの世代でも最も多くなった。

Z世代・ミレニアル世代は葬儀の準備について必要性は感じつつも、「まだ自分には早い」と考えており、実際の行動にはつながっていない様子が伺える。

一方、「今からでも準備や情報収集をしたい」と答えた方も一定数おり、20代で10.2%、30代で8.0%となった。

自分の葬儀について、どのような雰囲気で行って欲しいと思いますか?という質問に対して「あたたかい雰囲気にしてほしい」と答えた人は、20代で33.9%、30代で33.8%。いずれの世代でも最も多い結果となった。

一方、「厳か」「しめやか」といった雰囲気を望む人は、20代で10.1%、30代で11.7%にとどまり、少数派であることがわかる。

直近で参加した葬儀の雰囲気について、最も当てはまるものを教えてください。という質問では、20代では「よく覚えていない」と答えた人が27.7%と最も多く、次いで「あたたかい雰囲気だった」が24.3%、「悲しい雰囲気だった」14.7%だった。

30代では「悲しい雰囲気だった」が最多の23.6%、次いで「よく覚えていない」21.4%、「あたたかい雰囲気だった」21.2%となっている。

葬儀の満足度については、「とても満足」「満足」と答えた方が20代で30.5%、30代で33.3%にとどまった。

一方で「どちらとも言えない」「わからない」と答えた人が、いずれの世代でも約5割を占めている。

これらの結果から、Z世代・ミレニアル世代にとって葬儀は印象が薄く、必ずしも記憶に残る強い体験となっていない可能性が考えられる。


自分自身の葬儀について「小規模に静かに」または「直葬でよい」と答えた人は、20代で54.2%、30代では62.2%と、いずれの世代でも半数を超える結果となった。

背景には、費用や準備の負担を抑えたい、周囲に迷惑をかけたくないといった意識があることが考えられる。

一方、大切な方の葬儀に対しては、より丁寧で思いやりのある形を望む傾向が見られた。「家族やごく親しい方だけで静かに送りたい」と答えた人が、20代で28.2%、30代で35.7%と最も多く、「本人の希望があれば、それに沿って行いたい」と答えた方も20代で24.9%、30代で24.7%と続く。

こうした結果から、自分については控えめで負担の少ない葬儀を希望する一方、大切な方は心を込めて送りたい・その人らしさを大切にしたいと考える傾向にあることがわかる。

自分の葬儀には、何名くらいの方が参列してくれると思いますか?(自由回答)という質問では、「0人」と回答した方が77人、「1~5人」が130人、「6~10人」が143人となり、全体の約6割強が「10人以下」と想定している結果となった。

一方で「50人以上」と答えた人は16人にとどまり、大多数が少人数での参列を見込んでいることがわかる。

こうした傾向からZ世代・ミレニアル世代は、自分の交友関係や社会とのつながりを控えめに捉えていることが伺える。

また、「自分の葬儀について、どのようにしてほしいと思いますか?」の設問で多く見られた「小規模に静かに」「直葬でよい」といった回答とも一致しており、自身の葬儀を現実的かつ簡素に考える方が多いことが読み取れる。
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