フィリップ モリス ジャパン(PMJ)は9月3日、加熱式たばこ「IQOS」専用のたばこスティック「TEREA」の日本限定・数量限定パッケージ「KIWAMIエディション」を発売すると発表した。16種類が用意され、9月3日からはIQOSオンラインストア、全国4店舗のIQOSストアで販売を開始。
順次コンビニエンスストアなどでも販売する。価格はいずれも既存銘柄と同じ580円。

KIWAMIエディションは、「家紋」を独自のアートとしてデザインする「京源」の波戸場承龍氏と波戸場耀鳳氏が紋章とTEREAロゴを描き、パッケージにエンボス加工するなどデザイン性を高めた。

同時に、IQOSストアではKIWAMIエディション16銘柄と、同じく京源デザインのラップカバーを備えたIQOS イルマ i プライムと文鎮をセットにした「IQOS×京源」コレクターズボックスも販売する。価格は1万9,980円となっている。
○■たばこ市場でシェア1位を記念した限定パッケージ

TEREAは、PMJの主力加熱式たばこであるIQOS イルマシリーズ専用のたばこスティック。紙巻きを含む国内主要たばこ市場で売上ナンバーワンを達成し、それを節目としてリリースするのが、今回の「KIWAMIエディション」だ。

発売される銘柄は、クラシックレギュラーから4種類、フレーバー系レギュラーから1種類、クラシックメンソールが3種類、カプセル入りメンソールが2種類、フレーバー系メンソールが6種類の16銘柄。いずれも20本入り、580円となっている。TEREAは全23種類が提供されているが、そのうちの16種類が特別パッケージで販売される。いずれも日本限定となっている。

発売は9月3日からはIQOSオンラインストア、全国4店舗のIQOSストアで、5日からは空港免税店の一部などで発売。
全国のIQOSショップやコンビニなどのたばこ取扱店では、8日からは6種類、15日からは8種類、22日からは2種類を発売する。

限定パッケージのデザインで起用されたのが、「京源」の波戸場承龍氏と波戸場耀鳳氏。京源は明治20年に創業した紋糊屋で、2010年に2人が新たな工房を立ち上げ、家紋とデジタル技術を融合させ新たなアート「紋曼荼羅」を作り上げたそうだ。

その紋曼荼羅をKIWAMIエディションではデザインに採用した。紋曼荼羅は「円と線の重なりで構成されている。軌跡をすべて残して、幾重にも重なる円で表現されている」(波戸場耀鳳氏)というもの。この手法で描かれた「八重桔梗」の紋章がIQOSの「スマートコア・インダクション・システム」のロゴを囲んだデザイン。

このロゴとTEREAロゴをエンボス加工・UVコーティングして視覚的にも触覚的にも独自のデザインとした限定パッケージとなっており、さらに中には紋曼荼羅の3つのデザインを施した「オリジナル家紋メッセージカード」が封入されている。

TEREAブランドの3つの価値観を示したとしており、スミレ、鳳凰、日足の3種類で、こだわり、情熱、先駆性を表現しているそうだ。

今回の限定パッケージに合わせて発売されるのが「IQOS×京源」コレクターズボックス。KIWAMIエディションの16種類が1箱ずつ入っているほか、IQOS イルマ i プライムが同梱。京源による「梅桜」の紋を印字したラップを装着した特別仕様で、ボックス中央にはその梅桜を構成する曼荼羅線を3Dで表現したという文鎮も含まれる。
ケース内部にはシリアルナンバーも付与され、103台限定での販売。この103という数字は、今回のパッケージデザインで使用された紋やロゴの円の数なのだという。発売は全国4店舗のIQOSストアで先着順。発売は9月17日から、1万9,980円。

IQOSシリーズが日本で登場してすでに11年となり、日本においては「20歳以上の喫煙者の約半数が煙の出ないたばこ製品を選択しており、IQOSユーザーは1,000万人を超えた」(フィリップ モリス ジャパン ポートフォリオ・マーケティング・ディレクターのダニエル・セヴシック氏)という。

現在は主力のIQOS イルマシリーズを投入しており、2021年8月から専用たばこスティック「TEREA」を発売。そして現在、TEREAは紙巻きも含む国内主要たばこ市場において売上ナンバーワンの地位を獲得。シェアは約23%となり、順調にシェアを伸ばしている。

すでに、PMJが出荷するたばこの75%が加熱式たばこ専用スティックで、このカテゴリーでのPMJの市場シェアは、2025年第2四半期に約70%となっている。

日本市場はグローバルのフィリップ モリスにとって「グローバルな挑戦において欠かせない市場で、イノベーションの出発点とパイオニア」(フィリップ モリス インターナショナル・VP イノベーション&プロダクトデベロップメント HnBのマティアス・ビューラー氏)だという。日本は世界最大の加熱式たばこ市場でもあり、日本ユーザーの味覚への高い基準、独自の嗜好やニーズをクリアするよう、研究開発を続けているという。

ビューラー氏は、日本語で「こだわり」と言ってその点を重視していることをアピール。
細部までこだわり、2年近く試作に時間をかけ、400種類の原材料から厳選したアロマノートを幾重にも組み合わせて味や香りを作り出し、情熱とこだわりを積み重ねて開発をしているとアピールする。

こうしてすでに世界では97市場でIQOSなど煙の出ない製品を展開し、ユーザー数は4,150万人に達した。煙の出ないたばこ製品の売り上げは、2025年上半期で41%まで達したそうだ。

日本市場がその原動力となっており、例えば日本市場のニーズから生まれたTEREAの強いメンソールのブラックシリーズは、その後グローバル製品へと発展しているそうだ。こうした独自銘柄が生まれているのは、日本以外だとインドネシアの一部銘柄ぐらいとのことで、それがグローバル展開するのは日本ならではのようだ。

世界でも最多の23種類のTEREAがリリースされた日本市場について、同社は今後も紙巻きからの移行を促し、さらなる拡大を目指していく考えだ。

小山安博 こやまやすひろ マイナビニュースの編集者からライターに転身。無節操な興味に従ってデジカメ、ケータイ、コンピュータセキュリティなどといったジャンルをつまみ食い。最近は決済に関する取材に力を入れる。軽くて小さいものにむやみに愛情を感じるタイプ。デジカメ、PC、スマートフォン……たいてい何か新しいものを欲しがっている。 この著者の記事一覧はこちら
編集部おすすめ