エンセッションは9月4日、キャリアの悩みに関する調査レポート第2弾「比較」をテーマとしたアンケート調査の結果を発表した。調査は8月、キャリアに悩む20代~50代の社会人280名を対象に、インターネットで行われた。
「比較の対象になったのは誰ですか?」と尋ねたところ、「学生時代の同級生・同期」(35%)や「社内の同僚」(30.4%)が多い結果に。「何を比較してモヤモヤを感じましたか?」と聞くと、「年収・待遇」(39%)、「生活の充実度」(31%)、「スキル・能力」(30%)」が上位にあがった。
続いて、「比較によるモヤモヤがモチベーションに与えた影響」を聞いたところ、約半数が「下がった」と回答。低下したモチベーションの回復やモヤモヤ解消のために行った結果、効果があったものを教えてもらったところ、「プライベート時間の充実(趣味・家族との時間)」(27.9%)や、「健康管理(運動・休養・食生活改善)」(20.4%)が多かったほか、「資格取得やスキルアップの学習」(16.4%)、「評価や給与の改善」(15%)など、キャリアに直結する取り組みも一定数見受けられた。
次に、今後のキャリアにおいて比較によるモヤモヤを減らすために必要なことを3つ選択してもらったところ、大きく分けて、「現職の中での改善(評価や給与の改善、役割の拡大、部署異動など)」「外のフィールドへの挑戦(スキルアップ、副業、独立、転職など)」「キャリアとは直接関わらない環境づくり(人間関係の改善、メンター・コーチの存在など)」の3つに分かれ、いずれか一つに偏るのではなく、複数の方向性が同時に存在しているよう。
続いて、「最も優先度が高いもの」を一つに絞ってもらうと、「プライベート時間の充実」(21.4%)と「評価や給与の改善」(16.8%)が上位となり、人々が重視しているのは生活の安定と職場での承認という二本柱であることが伺える結果に。一方で、複数回答では上位だった「資格取得やスキルアップ」は後退し、「転職」「副業」といった外向きの選択肢が相対的に存在感を増した。まずは現職で変化を求め、それが叶わなければ外へ出る、そんな二段構えのキャリア戦略が浮かび上がった。