プロパティエージェントは9月10日、投資行動に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2025年8月19日~8月20日、投資経験があり、ボーナス支給経験のある男女550名を対象にインターネットで行われた。
○投資開始時の準備不足、約6割が「十分に調べずに開始」
投資を始める前の情報収集・リサーチの有無について尋ねたところ、「ほとんどせず、すぐに始めた」「少しだけ調べて始めた」と回答した人が全体の65.5%にのぼった。十分な準備を行わないまま投資に踏み出している実態が明らかとなり、初期段階での知識不足がリスクにつながる可能性が示唆されている。
○約8割が"なんとなく"で投資をスタート
投資を始めた当初の判断について尋ねたところ、「とりあえず」「なんとなく」で投資を始めたと回答した人が全体の80.7%にのぼった。最初の一歩を踏み出す場面においても、明確な根拠や十分な準備に基づかずに投資を決めていた実態があることが見えてくる。
○"なんとなく投資"で損失を経験
「とりあえず」「なんとなく」で始めた経験について尋ねたところ、62.0%が「損をした・後悔したことがある」と回答した。半数以上の人が初期段階で十分な準備を行わず、結果的に損失や後悔につながっている。
○"後悔の背景"は想定外の経済イベント
なんとなく投資で後悔したと回答した人の背景について、直近1年以内の経済イベントを要因とした人が31.9%、過去3年以内の市況変化を挙げた人が43.2%と、合わせて7割以上が3年以内での経済イベントの影響を受けていることが分かった。
予測できない経済変動に左右されやすい現実を示しており、単なる勢いや"なんとなく"ではなく、様々なリスクを想定した準備と情報リテラシーの向上が不可欠であることを示唆している。
○最初の投資から得た学び
初めての投資経験を通じて「学んだこと」「今後気をつけたいこと」を尋ねたところ、最も多かった回答は 「長期目線を持つ」(54.7%)と 「情報収集の必要性」(52.7%)だった。初期の投資体験は"なんとなく投資"から始めた反省を経て、 「情報を得て長期的に向き合う姿勢」 を培う契機になっている。
○6割が「ボーナスを活用した投資」を実践
「これまでにボーナスを投資に充てた経験があるか」を尋ねたところ、59.1%が「ある」と回答した。半数を超える投資経験者が、ボーナスを投資資金として活用している実態が明らかに。
○ボーナスを投資に充てた理由
ボーナスを投資に充てた理由について尋ねたところ、最も多かった回答は「まとまった資金があると始めやすいから」で、全体の6割超(61.5%)を占めた。臨時収入であるボーナスは、まとまった金額を一度に投じられる点で投資への心理的ハードルを下げる役割を果たしていると考えられる。
○次回ボーナスでの投資検討「はい」が6割超
次回のボーナスに際して「具体的に投資を考えている」「漠然と考えている」の合わせて64.3%が投資に前向きな姿勢を示していることが明らかに。ボーナスという臨時収入が投資を始める心理的な後押しとなっている実態を示すとともに、投資意欲が着実に広がりを見せていることを物語っている。