東京商工リサーチは9月10日、「2024年度 国内銀⾏63⾏『平均年間給与』調査」の結果を発表した。本調査は、データを公表している国内63銀⾏(大⼿6⾏、地銀37⾏、第⼆地銀20⾏)の有価証券報告書をもとに、従業員数および平均年間給与を集計、分析した。
○給与額、増加額ともに過去最高
国内銀⾏63⾏の2024年度の平均年間給与(基本給与+賞与・基準外賃⾦、以下「年収」)は、653万3,000円(中央値639万1,000円)で、過去最高を記録。前年度の633万1,000円(同627万5,000円)から、20万2,000円(3. 1%増)増え、増加額は3年連続で最高を更新した。これを裏付けるように、大手行6行を含む計60行(構成比95.2%、前年度54行)で年収が伸び、国税庁公表の給与所得者の平均給与(2023年、正社員)の530万3,000円に⽐べ、銀⾏は123万円 高く、前年度の102万8,000円からさらに差が拡大した。
業態別では、大手行838万6,000円(前年度比24万1,000円増)、地方銀行659万7,000円(同21 万7,000円増)、第二地銀585万8,000円(同16万2,000円増)で、各業態で過去最高に。 しかし、大手行と第二地銀との差は252万円と、年収格差は縮まるどころか広がっている。
○3メガ超えるトップはあおぞら銀行の906万円
銀⾏トップは、「あおぞら銀⾏」の906万8,000円(平均年齢44.5歳)で、3メガを 抑えて3年連続トップを死守。次いで、2位「三井住友銀行」、3位「三菱UFJ銀行」、4位「SBI新生銀行」、5位「みずほ銀行」と続き、前年度16位の「八十二銀行」が6位にジャンプアップ。以下、7位「千葉銀行」、8位「群馬銀行」、9位「スルガ銀行」、10位「中国銀行」が上位となった。
増加額のトップは、「八十二銀行」の127万8,000円増(2024年度年間給与819万 1,000円)。次いで、「佐賀共栄銀行」の62万3,000円増(同615万1,000円)、「群馬銀行」の52万8,000 円増(同776万1,000円)、「三菱UFJ銀行」の43万2,000円増(同856万円)、「富山第一銀行」の41万 7,000円増(同678万円)と続いた。
なお、63行の行員数合計は17万819人で、前年度から1,008人減少。63行の行員の平均年齢は前年度と同水準の 40.3歳で、2022年度から3年連続で40歳台と なった。