音楽配信サービスSpotifyが、Premium加入者を対象としたロスレス音質の音楽ストリーミング開始を発表した。

配信品質は最大24-bit/44.1kHzのFLAC形式で、ほぼすべての楽曲で利用できるようになるという。
提供は9月10日から数週間をかけて50以上の市場へ展開する予定で、日本、オーストラリア、オーストリア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、オランダ、ポルトガル、スウェーデン、米国、英国から順次開始される。

ロスレス配信が利用可能になるとアプリ内で通知が表示される。機能は、デバイスごとにユーザーが手動で設定する必要がある。従来の「低音質」「標準音質」「高音質」「最高音質」に加え、新たに「ロスレス」が選択できるようになり、データ使用量も確認できるよう表示される。

Spotifyアプリでの設定手順は以下の通りである。

左上のプロフィールアイコンをタップ。
「設定とプライバシー」 → 「メディアの音質と画質」 を選択。
Wi-Fi、モバイル通信、ダウンロードからロスレスを有効化したい利用環境を選択する。

ロスレス配信は、スマートフォン、タブレット、デスクトップに加え、Sony、Bose、Samsung、Sennheiser、Amazon、Googleのスマートスピーカーなど多くのSpotify Connect対応デバイスで利用できる。Sonosへの対応も近日中に開始される予定だ。ロスレス音質を快適に楽しむために、SpotifyはWi-Fi環境で、有線のヘッドホンやスピーカー、またはSpotify Connectのような非Bluetooth接続での再生を推奨している。

Spotifyは2021年に「Spotify HiFi」という名称でCD品質のロスレス配信を提供する計画を発表していた。
当初は同年中のサービス開始を予告していたが、ライセンスの問題などにより長らく延期されていた。

その間、Apple Musicは2021年に追加料金なしでロスレス配信を開始し、Amazon Musicも同様のサービスを提供するなど、音楽ストリーミングに高音質化の流れが広がり、音質を重んじるユーザーからSpotifyのロスレス配信開始が待ち望まれていた。Spotify HiFi発表当時には提供プランや料金などを明らかにされておらず、高額プラン導入の可能性も取り沙汰されていたが、最終的に既存のPremiumプランでの提供となった。
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