パナソニックは9月19日、同社が実施した「ふるさと納税に関する調査」を発表。経験者の約7割が返礼品に冷凍食材を選択している一方、約4割が解凍に失敗した経験があったとして、同社の専門家が正しい解凍方法やごはんの冷凍保存術を紹介している。
20歳以上の男女338名を対象に9月10日から17日にかけて実施した調査では、返礼品として選んだことのある商品で冷凍の肉や魚介類が最も多く、次いでお米が選ばれていた。
「冷凍食材の解凍で失敗した経験」については「水分(ドリップ)が出て味が落ちた」が最多で、「お肉や魚がパサパサになった」「加熱ムラができた」が続いた。
「Panasonic Cooking@Lab」電子レンジマスターは、失敗しない解凍術として以下の3つのポイントを挙げている。
1:冷凍庫から出してすぐの「カチコチ」の状態から解凍する
「冷凍庫から出して長い時間を置いたり、冷凍庫から冷蔵庫に移しておいたりすると、食品の表面と中心に温度差ができてしまうことがあります。この状態で解凍すると解凍ムラや、解凍しすぎてしまい変色してしまう(煮える)ので注意しましょう」
2:電子レンジに入れる前にラップや包装を外す
「電子レンジで解凍をする際にラップや包装をしたままレンジに入れると、センサーが食品の温度を上手に検知できないため、解凍ムラや加熱不足、過加熱などの原因になる。そのため、解凍するときは、ラップや保存袋、クッキングシートは取り除き、耐熱皿などに移しましょう。
解凍ではなく、再加熱(凍ったまま直接加熱すること)をする場合、水分を逃がさずしっとりさせたいもの、タレ付きのものやカレーなどのはじけやすい食品はラップをしたまま加熱するのがポイントです。ラップをかけるときはふんわりとかけてください」
3:冷凍した食材の表面についた霜を取り除く
「霜がついたままレンジに入れると、霜以外の部分にマイクロ波が当たって解凍しすぎてしまいます。変色(煮える)の原因となるので、表面についた霜は取り除いてから解凍してください。食材に霜がついている際は手で払ったり、布巾やキッチンペーパーでさっと拭き取ると良いでしょう」
「冷凍庫の収納」については約半数が「返礼品が冷凍庫に入らなくて困った」と回答。冷蔵庫マスターは袋や容器を統一して1回分ずつ冷凍し、冷凍食品は本のように立てて収納することを推奨している。
返礼品として人気の高いお米については、約8割が冷凍ごはんの解凍時に「パサパサ・カチカチになる」「ふっくらしない」などの不満を感じていることも分かった。
炊飯器マスターが提案するごはんの正しい冷凍方法は以下の通り。
解凍時に加熱ムラがおこらないよう小分けにする(お茶碗1杯分約150g)
炊きたての熱い状態でラップに包み水分を閉じ込める
常温であら熱を取ってから急速冷凍する
2025年9月末には「ふるさと納税のポイント付与」が廃止される予定で、駆け込み需要の高まりが予想される中、適切な保存・調理方法の知識がより重要になりそうだ。
なお、スチームオーブンレンジ ビストロをはじめ、炊飯器やオーブントースターなどの調理家電は、滋賀県草津市のふるさと納税返礼品に登録されている。
○調査概要
調査名:『ふるさと納税に関する調査』
調査対象者:20歳以上の男女、ふるさと納税をしたことがある人、338名
調査期間:2025年9月10日~9月17日
調査方法:インターネット調査