俳優のオダギリジョーが監督、脚本、演出、編集を務め、出演もしている映画『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』(公開中)の初日舞台挨拶が実施され、オダギリ監督、池松壮亮、麻生久美子、永瀬正敏が登壇した。
『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ』は、2021年に俳優のオダギリジョーが脚本、演出、編集を務めNHKで放送されたテレビドラマ。
オダギリ監督のもとに結集したのは、ドラマ版から引き続き主演を務める俳優の池松壮亮、共演に麻生久美子、本田翼、岡山天音、黒木華、鈴木慶一、永瀬正敏、佐藤浩市、嶋田久作、宇野祥平、香椎由宇。そして新メンバーとして吉岡里帆、鹿賀丈史、森川葵、髙嶋政宏、菊地姫奈、平井まさあき(男性ブランコ)、8年ぶりの映画作品となる深津絵里が加わっている。
公開初日となった9月26日、TOHO シネマズ新宿にて舞台挨拶が実施され、オダギリ監督、池松、麻生、永瀬が登壇した。キャスト&監督登壇の前に、なんと本作のメインキャラクターでもある警察犬オリバー・フォン・ボアハイムがサプライズ登場。『サイコアナルシス』をBGMにブレイクダンスを披露したのだが、どうもニセモノくさい。オダギリ監督からの「いやいや、絶対にニセモノだろ!? やっちゃってるよ」との一喝で偽オリバーは客席通路から逃走……。そんな寸劇を挟みつつ壇上では気を取り直して、キャスト&監督が拍手喝采でのラインナップ。
初日を迎えたオダギリ監督は「映画館で映画を観る機会が少なくなっている事はよく耳にしますが、映画館でしか経験できないことがあります。この空間で聴く深津絵里さんの歌とか凄いし、映画館ならではの音の環境は自宅では再現できません。画面の構成も映画館で観るために作って映画館で楽しむためにすべて設定しているので、映画館で観なければ100%伝わり切らないと思っています」と映画館のための映画だとアピールした。
池松は本作の捉え方について「ストーリーを楽しむだけが映画の醍醐味ではないと思う。
深津絵里8年ぶりの映画出演も話題。オダギリ監督は「最後のシーンの深津さんが涙をためて歌っている感じも素晴らしくて、現場スタッフも感動しながら撮影していました。本物の芸術を目の前で見せてもらっている感じは凄かった」と絶賛。池松は深津との共演に「とても感動しました。深津さんが『オリバー』な世界にいるだけで面白いし、とても大真面目に演じていて表現されることに感動しました」と感激。麻生は「本当に美しくて尊敬する先輩。共演させてもらえたお礼をオダギリさんに言いに行ったら、チョコの話をされました!」と笑いを誘い、永瀬は「共演を楽しみにしていたのに、スッと目の前を通り過ぎて終わってしまいました」と残念そうだった。
一方、オダギリ監督について池松は「色々な苦労をされてこの作品を生み出し、今日の日まで大変なところを責任感強く圧倒的こだわりを持って生み出し行く姿を横で見させていただきました。これだけ独自の世界観を持って自由で型破りで、他のどの作品とも比較できないものを作っていただけた事に感謝しています」としみじみリスペクト。
最後は本物のオリバーが満を持して登場。主演の池松は「初日に映画館に来ていただけるお客さんはほぼ身内だと思っていますので、これからも本作を宜しくお願いいたします。まだ本作を観ていない方には、オダギリさんを筆頭に丹精込めてここまでやって来ましたので、是非とも映画館で観てください」と呼び掛けていた。
(C)「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」製作委員会