日本IBMは10月1日、新しい技術領域の拡大や人材流動性の向上などの環境変化の中で、人材育成や採用強化を通じてシステム開発・運用の推進を加速するため、同日をもって地銀ソリューション・サービス(RBSS)を完全子会社化したことを発表した。さらに、2026年4月には、日本アイ・ビー・エム デジタルサービス(IJDS)への統合を予定している。

RBSSとIJDSの概要

RBSSは、地方銀行とのパートナーシップを強化しつつ、安定的・効率的なシステム構築・運用を実現するスキルリソース集団を目指し、日本IBMと地方銀行の共同出資会社として2000年12月に設立。

設立以来、25年間にわたり地銀システム共同化グループの「じゅうだん会」とのプロジェクトを通じて、高品質なシステム構築・運用サービスを提供してきた。共同出資会社としての設立目的は、プロジェクト運営スキームの構築・維持、メンバーのスキル強化、顧客との強い協業体制構築の成果であり、達成されているという。

一方、IJDSは2020年7月1日に金融機関や製造業の顧客支援の実績を持つ100%出資子会社3社の統合で設立された。2022年7月には九州・中国地方の金融機関、自動車会社に精通した情報システム開発・運用の子会社2社も統合し、体制を強化している。

また、全国8カ所に設置されたIBM地域DXセンターを通じて、深い業務知識と幅広い技術スキルを活用し、地域のお客さまの既存システム安定稼働と先進技術によるデジタル変革の両面から支援を行い、地域経済への発展に貢献している。
統合の概要

RBSSのIJDSへの統合により、社員のスキル拡大と安定した採用を図り、持続的な人材の強化が可能になり、統合後もじゅうだん会の各行との強固なパートナーシップを継続し、高品質なサービスの提供を継続していく方針だ。

日本IBMグループは今後も、IJDSを含むグループ各社を通じて、先進技術を活用したアプリケーション開発から基幹業務の安定運用まで、高品質なシステム・サービスを提供していくという。
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