KDDIは10月14日、茨城県守谷市内のローソン2店舗で、使用済み携帯電話・スマートフォンやモバイルバッテリー、加熱式・電子たばこなどのリチウムイオン電池内蔵製品の店頭回収を行う実証事業を開始すると発表した。開始日は10月15日。
近年、リチウムイオン電池内蔵製品を他のごみと混ぜて廃棄したことで、ごみ収集車やごみ処理施設内で火災が発生するケースが社会課題となっている。
この対策として、リチウムイオン電池を内蔵した携帯電話・スマートフォン、モバイルバッテリー、加熱式たばこは、2026年4月から「指定再資源化製品」に追加され、メーカーおよび輸入販売業者には自主回収・再資源化の促進が義務化される見通しだ。
今回の実証事業は、この義務化に先行して実施するもの。リチウムイオン電池の適切なリサイクルを促進することで火災リスクを低減し、ごみ処理施設などで働く人や近隣住民の安全確保に貢献することを目指す。
ローソン(2店舗)には、温度・重量センサーを搭載し発火リスクを低減する設計の回収ボックスを設置。携帯電話、モバイルバッテリー、加熱式たばこを対象に回収を実施する。誤ったごみ区分への排出による火災事故を防止するとともに、レアメタルなどの希少資源のリサイクルを促進する。
ローソン守谷松並庚塚店では2025年10月15日~2026年1月31日まで、ローソン守谷大柏では2025年12月中旬~2026年1月31日まで回収を実施する予定。年末年始(12月26日~1月4日)は回収を休止する。
本実証事業は、環境省の「令和7年度リチウム蓄電池等適正処理対策検討業務」の一環として実施される。三菱総合研究所が環境省から受託し、自治体と事業者が連携した取り組みとなる。KDDIは実証事業で回収した携帯電話・スマートフォンのリサイクルを担当する。
KDDIは2005年から全国のau Styleやauショップで使用済み携帯電話を回収しており、手分解によるリサイクルで再資源化率99.8パーセントという高水準の実績を持つ。今後、本実証事業の結果を踏まえて実施地域の拡大を検討し、持続可能な資源循環モデルの構築を目指していく。