2025年10月発売のカシオ腕時計から、話題のサ時計、PRO TREK、そしてEDIFICEの新製品を実機写真とともに紹介する。サ時計のインパクトが大きいので目を奪われがちだが、PRO TREK、EDIFICEからも負けず劣らず、魅力的な製品が登場する。

ユニークな発想を詰め込んだサ時計「SANー100H」

「サ時計」とは「サウナ用腕時計」のこと。高温多湿環境でも安心して使用できるよう、独自の機能と設計がなされている。

特筆すべきは、現在時刻表示から、ボタンひとつで「サウナモード」に切り替えられること。サウナに入った時間を覚えていなくても、サウナに設置されている時計同様12分間を計ることができる。

ところで、サウナ時計が「12分計」なのには理由があるのをご存じだろうか。その最大の理由は「理想的な滞在時間が8~12分とされていること」。これ以上長く入ると脱水症状や体調不良のリスクが高まるため、12分を上限とすることで安全性を確保しているのだ。

他にも、「1周=12分(アナログ時計のインデックスと同じ)」なので直感的に時間を把握しやすいなど、理に適っている。

サ時計「SANー100H」は、ブラックで統一した「SANー100Hー1BJR」と、ホワイトダイアルの「SANー100Hー7BJR」をラインナップ。

100℃までのサウナで安心して装着できる耐熱・耐湿性能を備え、耐熱電池を使用して熱に弱い内部部品には温度が伝わりにくい設計。また、外装部品はやけどに配慮した樹脂製で、唯一の金属ねじは肌に当たらないようになっている。さらに、湿気の入りにくい樹脂を使用しており、時計内部も曇りにくい。


ケースサイズは40.2mm(縦)×35.4mm(幅)×12.9mm(厚)で、質量は25g。駆動は電池式で、電池寿命は約5年。防水性能は5気圧。

なお余談だが、サ時計は若い開発者を応援するための社内プロジェクトから生まれた製品。若手社員の同期4人が協力して開発に当たったという。カシオという企業のフットワークの軽さや、アイディアを大切にする伝統が伝わる製品だ。

価格は各16,500円で発売中。だが、カシオ公式オンラインストアでは抽選販売。しかも、初回抽選はすでに終了しており、わずか30秒で完売したとのこと。店頭でも軒並み完売とのことなので、しばらく入手は困難なようだ(記事執筆時)。が、根気よく待てば買えるようになるだろう。

なおサ時計については、クラウドファンディング開始時のニュース記事「カシオ、サウナ愛好家のために開発した『サ時計』 12分計に切り替え可能」および一般販売決定時のニュース記事「カシオ、100℃サウナ対応のサウナー専用腕時計『SAN-100H』を一般販売」も合わせてご覧いただきたい。


※サ時計は、サウナに入った後、急冷された場合には曇ることがあるが、数分で消える場合には故障ではないとのこと。またサウナ以外の高温環境での使用は控えるようにとされており、サウナにおいても腕に装着した状態で15分以内のご使用にとどめるようアナウンスされている。

電波時計とスマートフォン連携を両搭載! PRO TREK「PRW-B1000-1JF」「PRW-B1000-5JF」

ブランド誕生30周年を迎えたPRO TREKから、アウトドアの聖地「ヨセミテ」のエル・キャピタンをイメージしたニューモデル「PRW-B1000」シリーズが登場。

エル・キャピタンとは、米国カリフォルニア州ヨセミテ国立公園にある、巨大な花崗岩の一枚岩。角型ステンレススチールベゼルと、かつてのロッククライマーが使用したピトンをモチーフにした9時位置の小針が、自然への敬意と冒険心を表現する。

シルバーIPベゼルの「PRW-B1000-1JF」と、ブラックIPベゼルの「PRW-B1000-5JF」をラインナップ。

ケースの材質は、キャンプファイアなどを意識した難燃性のバイオマスプラスチックで、サイズは50.8mm(縦)×45.8mm(幅)×14.9mm(厚)。バンドには軽量・高強度のセルロースナノファイバー(CNF)を使用した。質量は79g。

トリプルセンサー(方位・気圧・温度)を搭載。駆動はタフソーラー。また、PRO TREKとしてはシリーズで唯一、マルチバンド6対応電波時計とBluetoothによるスマートフォン連携機能を両搭載。


2Wayの自動時刻調整に加え、アプリ上から高度計測の自動補正や、時計のロケーションインジケーターが表示する目的地の方角を確認可能。ルートログ機能で行動記録などを残すこともできる。

風防はサファイアガラスで、10気圧防水。価格は各85,250円。こちらも発表時のニュース記事「カシオ、『PRO TREK』初のBluetooth搭載モデル『PRW-B1000』 - ヨセミテがモチーフ」も併せてご覧いただきたい。
アウトドアウォッチの世界を広げるPRO TREK「PRJ-B001B-1JF」

PRO TREK Hiker Lineの最軽量モデル(2025年8月時点)である「PRJ-B001」に新色のブラックが登場する。

アウトドアギアからインスパイアされたバンジーコードバンドを装備。ループタイプの伸縮コードとフックで、素肌やウェア越しでも簡単に装着できる。クロスバンドとの組み合わせで、通気性と腕へのフィット感も確保した。

バンジーコードのドット模様は反射塗料。夜間の行動中や移動時の安全性を高め、暗闇での視認性を確保する。ケースなどの主要パーツには、環境に配慮したバイオマスプラスチックを使用している。


駆動はタフソーラー。また、Bluetoothによるスマートフォン連携機能により、時計のボタン操作で現在位置と時刻を専用アプリの地図上に記録。絶景ポイントや再訪したい場所を行動ログとして手軽に残せる。

防水性能は10気圧。価格は25,300円。
ダウンサイジングで装着感がよりスマートになったEDIFICE「ECB-2300YD-1AJF」「 ECB-2300YDC-1AJF」

レーシングカーのエンジニアリングとデザイン哲学を腕時計に融合させたEDIFICE「ECB-2300 SOSPENSIONE(ソスペンシオーネ)」が登場。レーシングカーのダブルウィッシュボーンサスペンションをイメージしたラグデザインが、モータースポーツの機能美を表現する。

シルバー外装の「ECB-2300YD-1AJF」(41,800円)とブラックIP外装の「ECB-2300YDC-1AJF」(52,800円)をラインナップ。

ケースの材質は、カーボンファイバー強化樹脂とステンレススチールのコンビネーション。サイズは50.2mm(縦)×45.8mm(幅)×10.9mm(厚)で、質量は122g。ECB-2000 SOSPENSIONEからケース径を2mm小型化して、装着感を高めた。

機能面も充実。
Bluetoothによるスマートフォン連携機能を搭載。正確な時刻調整やワールドタイム設定などをアプリから簡単に操作できる。

駆動はタフソーラー。風防はEDIFICE定番のサファイアガラスで、10気圧防水。
編集部おすすめ