マイナビは、「推し活と仕事」に関する意識調査の結果を10月28日に発表した。同調査は2025年10月1日~3日の期間、従業員数3人以上の企業に所属している全国の20~50代の正社員20,165人を対象にインターネットを用いて行われた。


20~50代の正社員約2万人のうち、「推し活をしている」割合は28.5%だった。年代別にみると、20代では「推し活をしている」割合が49.2%と全年代で最も高く、若年層ほど推し活をしている傾向にあることがわかった。

推し活に使う1カ月あたりの「平均金額」を年代別にみると、30代が平均1万4,692円で最多、20代(平均1万4,026円)、40代(平均1万3,093円)、50代(平均1万2,540円)と続いた。

20代は他の年代と比べて年収が低い傾向にあることを鑑みると、収入に対して推し活にかける金額は他年代と比べて大きい可能性があるという。また、すべての年代共通で「推し」として多く挙げられていたのは「アイドル」で、活動内容はライブやグッズ購入等だった。年代別では、30代40代ではスポーツ選手、30代ではYoutuberがやや目立っていた。

推し活についての考えを聞いたところ、「推し活をすることで私生活が充実した」と回答した人は79.4%、「推し活は自分の人生において重要な活動だと思う」(74.1%)、「推し活のために仕事を頑張っていると思う」(61.7%)と続いた。

仕事と私生活の充実度合いを比較すると、推し活をしている人はしていない人に比べて「仕事と私生活がどちらも充実している」割合が5pt以上高く、「仕事と私生活がどちらも充実していない」は10pt以上低かった。

この結果からも、推し活は仕事と私生活双方の充実に寄与していると同社は考える。

勤め先を選ぶ際に「私生活の充実に繋がる要素」の有無が影響するかを聞いたところ、「私生活の時間が確保しやすいかどうか」では、「そう思う」(「そう思う」(28.0%)+「どちらかと言えばそう思う」(37.7%))が6割を超え、「思わない」(「そう思わない」(2.3%)+「あまりそう思わない」(5.0%))を大きく上回った。

推し活の実施有無別にみると、推し活をしている人はしていない人に比べて「そう思う」が9.4pt高かった。

「私生活が充実する収入額かどうか」でも、「そう思う」(「そう思う」(29.9%)+「どちらかと言えばそう思う」(39.8%))が約7割となり、「思わない」(「そう思わない」(2.3%)+「あまりそう思わない」(5.0%))を大きく上回った。


また、推し活をしている人は、していない人に比べて「そう思う」が10.5pt高く、私生活における時間の確保のしやすさに加え、「私生活が充実する収入額かどうか」も勤め先を選定するうえで重要視していると示唆する。

勤め先の選定は複数の要素を踏まえて行われることが考えられるが、推し活をしている人は特に、私生活を充実させるための時間と収入の両方を重視する傾向があるという。
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