ChatGPTを開発したアメリカの起業家サム・アルトマンも、斬新なアイデアより、資金よりも大切にしている「モメンタム=勢い」とは? この記事では、弱気でも、体力がなくても、やる気がなくても「すぐやる人」になる方法を徹底解説した『クヨクヨしない すぐやる人になる 「心の勢い」の作り方』(川野泰周 恩田勲 著/東洋経済新報社)から一部を抜粋して紹介します。

今回のテーマは『「マインドフルネス」から「モメンタム」へ』

○「マインドフルネス」から「モメンタム」へ

マインドフルネスとは、あれこれと思い悩む脳や心をひととき休ませて、「今、この瞬間」に意識を向けるエクササイズ。
その手段として禅宗に伝わる「瞑想」を用います。近年では、グーグルマイクロソフトといったグローバル企業が、従業員のストレス対策などにマインドフルネスを取り入れ、話題となっています。

私(川野)はこれまで、精神科医として禅僧として、マインドフルネスの普及に取り組んできました。マインドフルネスを実践することで、疲れた心を癒やすとともに、ストレスに負けない心の抵抗力や、苦しみから立ち直る復元力を手に入れることができるからです。どんな嵐にも折れない竹のようなしなやかさを持った心をたずさえて、ストレス社会をポジティブに生き抜くために、マインドフルネスは不可欠。私はそう信じて活動を続けています。

しかし、私にはかねてより問題意識がありました。従来のマインドフルネスは、リラックス効果を通じて心のマイナスをニュートラルに戻すことは得意としていますが、人を力強く行動に駆り立て、心をニュートラルからプラスへ持っていくには、さらなるアプローチが必要なのではないかと。マインドフルネスはあくまでも心の中の自浄力を活用した取り組みであり、上向きに引っ張り上げるよりは、「心を整える」ことに主眼を置いた手法だからです。

マインドフルネスによって心を癒やすことは、もちろん大切です。しかし、そこから瞬間的に心を鼓舞し、具体的な行動を起こしていくには、別の力がいるのではないか。すべての人がその人生をより前進させるには、マインドフルネスの「その先」が必要なのではないか。
いつからか、私はそう考えるようになりました。

それに多くの人は、はっきりそうわかるほど心がマイナスに振れているわけではありません。私が勤めるメンタルクリニックを訪れる患者さんたちの心は確かに、一時的には心理状態が大きく乱れていることが少なくありません。でも、それより何倍も多くの人が、マイナスとは断言できない、けれども「なんだかパッとしない」という状態にあるのが、現代という時代の特徴です。

マインドフルネスの「その先」とは何か。暗中模索を続けるなかで、私はビジネスの世界に「モメンタム」という考え方があるのを知りました。モメンタムの不足こそ、「なんだかパッとしない」心の状態の原因であり、「動けない」人たちの一番の共通点。マインドフルネスはモメンタムとセットで実践することでアップデートされ、より多くの人の人生を支えられるようになる。今は、そんな確信を持っています。

○『クヨクヨしない すぐやる人になる 「心の勢い」の作り方』(川野泰周 恩田勲 著/東洋経済新報社)

「とにかく1分だけやろう」「作業をできるだけ小さく分けてやる」「ご褒美を用意する」先延ばしを克服するコツは、たくさん知っているけど、そのコツさえ実行するのを先延ばしにしてしまう。そんな人は、まず本書にある、「マインドフルネス」と「モメンタム」のワークを実践してみてください。簡単にできて、ユニークなものを厳選しました。
好きな時に、楽しみながら、やってみる。そうするうちに、いつの間にか、あなたの心に「勢い」が出てきて、面白いように、行動し続けられる人になるのです。
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