ジー・プランは、ポイントサイト「Gポイント」会員11,536名を対象に、マイナ保険証の利用実態に関する調査を実施した。本調査は、2025年12月6日から8日にかけて、50代以上を中心とした会員を対象にインターネット調査で行ったもの。

○「マイナンバーカード」の所有および「健康保険証としての利用登録」の状況について、あてはまるものは?

調査の結果、「マイナンバーカードを保有し、保険証利用登録も済ませている」と回答した人は75.3%にとどまり、約4人に1人は未登録またはカード未保有という状況だった。未登録の理由としては、「必要性やメリットを感じない」「個人情報漏洩への不安」「国への不信感」が上位を占め、単なる手続きの煩雑さではなく、意図的に登録を見送る層が一定数存在していることが分かった。

マイナ保険証を使って「これは便利だ・良かった」と感じたことは?


一方、利用経験者の声では、「特にメリットを感じたことはない」という回答が最多となり、制度上の利便性が十分に実感されていない実態も浮き彫りとなった。従来の保険証の方が手続きが早いと感じる人も多く、利便性への評価は限定的だ。その中でも、「カードと保険証が1枚になる」「高額療養費制度を手続きなしで利用できた」「医療費控除の申告が楽になった」など、具体的な場面での利点を挙げる声も見られた。
○マイナ保険証に反対・不安を感じる点は?

また、不安点としては、「カード紛失や盗難による悪用リスク」「システム障害による受診トラブル」が突出して多く、操作性よりもセキュリティやリスク管理への警戒が強いことが特徴的だった。紛失を恐れて持ち歩きを避ける人も一定数存在している。

今回の調査からは、50代以上の多くが不安や不満を抱えながらも制度に順応し、慎重に対応している現実が明らかになった。マイナ保険証は、利便性を十分に実感できる段階には至っていないものの、将来的な医療データ連携を見据えた「過渡期の制度」として受け止められている様子がうかがえる。
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