LIFULL seniorが運営する業界最大級の老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」は12月16日、「介護の担い手に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は12月4日~7日、子を持つ65歳以上の男女500人と介護経験が無く、親が存命の30歳以上の男女428人を対象に、インターネットで実施した。


親の介護の担い手(要介護者の家事や病院への付き添い、手続きの代行など支援や身の回りの世話を中心となって担当する人)について尋ねたところ、親側は「配偶者」(59.8%)が最も多かったのに対し、子ども側は「長男」(30.1%)、「長女」(24.3%)という回答が多かった。

親の介護や老後について、「老後を過ごす場所」「希望するケア方針」について話し合えている人は5割を超えていたが、「費用」や「家族の役割分担」などの実務負担面について話し合った割合は4割だった。資産の整理や墓など、「終活」に関する手続きについて話し合った割合は3割にとどまった。

子どもによる親の介護のサポートの内容について尋ねたところ、子ども側は「身の回りの世話」「金銭的支援」「悩み相談」のサポートをしたいと考える割合が3割を超え、「何もしたくない」はわずか13.3%だった。一方、親側は「何もしなくて良い」(31.0%)が最多で、「別居し多くを専門家に任せた最小限の関わり」(29.0%)が続いた。

しかし、親側は、子どもの手を借りない老後の過ごし方については8割以上が「情報収集ができていない」と答えている。

施設入居を考えるタイミングについて聞くと、親子ともに1人での「入浴・着替えの困難」(親側:41.8%、子供側:31.5%)、「排泄の困難」(親側:35.6%、子供側:33.6%)が上位にあがった。「サポートする家族が仕事と両立できなくなったら」という回答は、子ども側は23.4%であるのに対し、親側はわずか7.4%と、子ども側の方が介護離職などへの影響を危惧していることがわかった。
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