「20歳のときから10キロ以上太った」「ちょっと血圧が高い」「親族に糖尿病の既往歴がある」─ひとつでも当てはまったあなたは「かくれ糖尿病」かもしれません。この記事では、世界中の研究データからわかった最新の医学知識をもとに、糖尿病予備群・軽症患者の方でもムリなく続けられる「正しい改善ルールと生活習慣」を解説した『世界中の研究結果を調べてわかった!糖尿病改善の最新ルール』(著者: 坂本昌也/あさ出版)から一部を抜粋して紹介します。
今回のテーマは『腎臓の状態はeGFRとアルブミン尿(蛋白尿)でわかる』。
○沈黙の臓器だからこそ早めのチェック
心臓と脳のほかに、気をつけたいのが腎臓です。
腎臓は肝臓とともに「沈黙の臓器」と呼ばれ、機能が低下してきていても、なかなか症状としてあらわれにくい臓器です。
しかしあらわれたときには腎不全が進行し、人工透析が必要になってしまうケースは少なくありません。
だからこそ腎臓の状態を定期的にチェックすることが大切であり、その指標となるのがeGFR(推算糸球体ろ過量)とアルブミン尿(蛋白尿)です。
eGFRは、血液検査でのクレアチニン値などから算出される指標です。
腎臓がどの程度のろ過能力を持っているかを推定するもので、単位はmL/分/1・73㎡で表されます。90以上なら正常、60を下回ると「慢性腎臓病(CKD)」と診断され、30未満になると高度な腎障害、15未満では透析導入が近い状態とされます。
eGFRは加齢とともに自然に低下しますが、糖尿病や高血圧があるとより急速に悪化するのが特徴です。
また、体質的に低下しやすい人もいます。
アルブミン尿も腎機能をチェックする重要な指標です。
腎臓は血液をろ過して必要なものを体に戻しますが、ダメージを受けて機能が低下すると、本来は尿に出ないはずのアルブミンというたんぱく質が漏れ出てきます。
これが、アルブミン尿です。最初はごく微量であるため通常の尿検査では見つからず、専用の検査で確認します。
アルブミン尿は腎臓障害のもっとも早いサインであり、eGFRが正常でもアルブミン尿が出ていれば腎臓はすでに傷ついているということです。
糖尿病の合併症として知られている「糖尿病関連腎臓病(DKD)」も、このアルブミン尿から始まります。日本では透析導入の原因疾患の第1位が糖尿病性腎症であり、その多くは「もっと早く腎臓の異常に気づいていれば防げた」と考えられています。
また、腎機能が落ちると老廃物が体にたまり、むくみや貧血、心不全の原因になります。
さらにCKD(DKD)は心筋梗塞や脳梗塞のリスクを数倍に高めることも知られています。腎臓は単独で悪くなるだけでなく、全身の血管病の引き金になるのです。
○『世界中の研究結果を調べてわかった!糖尿病改善の最新ルール』(著者: 坂本昌也/あさ出版)
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