物価高騰の中、今年もバレンタインの季節が近づいてきた。売り手である「メーカー」や買い手である「消費者」のバレンタイントレンドはどのような動向になっているのだろうか。


この記事では、2026年のバレンタイントレンドと、2月4日から松屋銀座にて開催される「Ginza Valentine World」の注目ポイントを紹介する。

2026年、消費者のバレンタイントレンドは?

松屋銀座は2025年12月11日~15日に、メルマガ会員1,328人を対象に2026年のバレンタインに関する意識調査を実施した。

同調査によると、2026年の自分用のバレンタインチョコの平均予算が1万662円(2025年は9,277円)と、初めて1万円を上回る結果になったという。

この結果から、物価高だからこそ自分の"好き"にお金を使う傾向があることが示唆される。
物価高の時代、メーカーに聞いたバレンタインへの影響は?

同社が2025年12月19日~31日に実施した、同イベントに参加する15社を対象にカカオショック&物価高の影響や対応に関する調査によると、値上げしたメーカーの値上げ幅は平均で10.3%という結果に。やはり、物価高騰による影響は避けられないようだ。

一方で、そんな状況でもメーカーやショコラティエの"こだわりぬく精神"で、それぞれが独自の特性を生かしながら工夫を凝らしていることが今回の取材で分かった。

例えば、兵庫県に拠点を構えるルフルーヴの上垣河大氏は、価格を維持するための工夫としてこう語る。

「高品質で価格も良心的なカカオやクーベルチュールを独自ルートでまとめて買うことで価格を抑え、工房のスタッフたちと協力して自家製のチョコレートを作ることで良い味のものを低価格で作っています。また、国産のフルーツやそのほかの食材をメインにすることでカカオの使用量を減らしています」

そんなルフルーヴは、自家農園の栗の蜂蜜、沖縄のナムワバナナなど、素材へのこだわりが伝わるボンボンBOX「GINZA2026」(6個入り/3,240円)を出品する。
これは押さえたい! 注目の物販商品3選

下記にて、松屋銀座の「Ginza Valentine World」注目ラインアップを、各メーカーの"こだわり"やトレンドと合わせて紹介する。今年は、国内産の商品を例年の130%に増やしているようで、日本の食材の魅力が感じられる商品が多数展開されている。


りんごの各品種の特長を活かした「ボンボンショコラアソート10(10個入り)」

今年の目玉商品の1つである浪漫須貯古齢糖(ロマンスチョコレート)の「ボンボンショコラアソート10(10個入り)」(4,968円)は、同イベントの表紙を飾ることから分かるように、ひと目で心を奪われる色彩の美しさが印象的だ。

青森に店を構えており、同商品は、紅玉や王林など3品種のりんごの個性をそれぞれ活かしたレシピで作られているのが特長。

紅玉りんごを使用した一粒を口にすると、酸味の効いた紅玉と香ばしいアーモンドプラリネが美しい層を成し、計算されたマリアージュを楽しめる。言うまでもなく一粒一粒丁寧に作られていることが伝わってきた。

その繊細で芯のある味わいは、ショコラティエである須藤銀雅氏の穏やかな佇まいと、内に秘めた確かな情熱と重なって感じられた。
妥協しないショコラティエがつくる「citron frame」「クイニ―アマン」

梅酒の梅をアップサイクルして作られたショコラがあると聞いて足を運ぶと、キラキラとした笑顔で迎えてくれたショコラティエ&パティシエの佐藤美歩氏。

本イベントに出品されるショコラBOX「citron frame」(6個入り/3,132円)は、彼女がシェフを務めるファミー バイ ミホ サトウの骨組みとなる1品だという。通常は捨ててしまう梅酒の梅を使用した1粒や、ひめレモンやタヒチライム、鹿児島産のシナモンを合わせた1粒が揃えられている。

試食すると、口に入れた瞬間は柑橘の清涼感が広がり、やがてやさしくも存在感のあるスパイスの余韻が後を引く。

佐藤氏は「ひめレモンは柑橘類にもかかわらずスパイシーな味わいが特長で、今回1番選んでよかった食材です。梅のショコラはまだ納得する形になっていなくて今回試食を持ってきていないのですが、当日までには納得いく形に仕上げます」と、ギリギリまでこだわりぬく姿勢を魅せてくれた。

物価高に対しては、試食を繰り返し、今までと同じレベルのチョコレートを探すことで価格を調整したとのこと。


さらに、昨年リピーターを生んだ「クイニ―アマン」は、今回はカカオニブ入りで販売される。カリカリとふわふわの食感にカカオのコクが加わり、支持を集めた理由がうかがえる仕上がりだった。
初の国産カカオを使用した「OKINAWA CACAO」

今年のラインアップを語るうえで欠かせないのが、初の国産カカオを使用したオキナワカカオの「OKINAWA CACAO Bean to bar」(14g/3,240円)。

代表取締役の川合径氏は、2016年に沖縄での持続可能な地域づくりに可能性を感じ、カカオの栽培を開始。10年間の試行錯誤の日々を重ね、2025年に沖縄産カカオを初めて商品化を実現した。今年の同イベントに初の出店となるのだとか。

同商品は、沖縄カカオのみを使用しており、フルーティーさとカカオ発酵の風味やマット感を味わえる一品。

五感で楽しむ! 注目の実演販売

今年の同イベントは"五感"がテーマ。年々高まるイートイン需要に応えるべく、過去最高の23ブランドがイートイン・実演販売に参加。さらに初のコース料理の提供もされるという。

Restaurant L'aubeのデセールコースは、フルーティーな酸味があるアマゾンカカオ水や苺とカカオパルプのマリアージュを楽しめる皿などがペアリングで提供される。

他にも、BAR界が今注目しているイタリア発祥のリキュール「アマーロ」を使用したカクテルやカカオを使った食事系のメニューも提供される。


なお、デセールコースは予約必須で事前予約は1月21日からスタートとのこと。早めに予約をしておくことをおすすめしたい。
ドバイチョコの進化系!? SNSで話題の「エンジェルヘアチョコレート」

ラインアップの中には、不思議な見た目のチョコレート「エンジェルヘアチョコレート」(1枚入り、3,240円)も。同商品は、トルコの伝統菓子「ピシュマニエ」とチョコレート、ピスタチオが融合した新感覚チョコレート。

ピシュマニエは、砂糖や小麦粉、バターにピスタチオを合わせて練り上げた繊維状の菓子で、わたあめよりもややしっかりとした食感で、甘さは控えめ。素材の風味を穏やかに楽しめる味わいだった。

「次来る!」とSNSなどで話題の商品のため、今後の動向にも注目したい。

全国のショコラティエの精鋭たちが集まる一大イベント「Ginza Valentine World」は、2月4日~14日の期間に開催。また、松屋オンラインストアでも1月3日~2月14日の期間販売している。

バレンタインに合わせて足を運んでみてはいかがだろうか。
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